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脳脊髄液減少症、苦しみ知って 県内初、金沢に支援団体

8/20(火) 0:49配信

北國新聞社

 交通事故などが原因で脳脊髄液が漏れて頭痛などがする「脳脊髄液減少症」の患者らを支援する団体が、金沢で発足した。支援団体設立は石川県内で初。目まいなど見た目からは分からない症状が多く、周囲の理解が得られにくいことから、事業の第1弾として10月に金沢市内で講演会を開催する予定で、市民や医療関係者に病気を周知する。

 「脳脊髄液減少症患者 金沢市家族支援の会」は、患者や家族、市内の有志ら11人で今年3月に設立された。病気への理解促進と、会員間の情報交換が目的で、脳脊髄液減少症を患う次女(24)を持つ大森供子さん(48)=同市湊2丁目=が代表を務める。

 大森さんの次女は4年前に高熱を出したことがきっかけとなり、頭痛や吐き気、手のしびれ、ふらつきなどに悩まされるようになった。県内の医療機関を幾つも受診したものの「異常はなく、心因性」とされた。

 しかし、その後も突然倒れたり、視力が低下したりと症状は悪化するばかりだった。大森さんは症状が当てはまる病名をインターネット上で探し、脳脊髄液減少症患者・家族支援協会(和歌山県)に連絡を取った。石川を含め近隣には専門的な治療を受けられる医療機関がなかったため、昨年11月から定期的に兵庫県明石市の病院へ車で片道5時間掛けて通っている。

 同協会によると、脳脊髄液減少症はスポーツ時の外傷、転倒、脱水を伴う発熱などを要因に発症し、全国でこれまで約2万人が治療を受けた。患者自身の血液を損傷部分に入れ、ふたをして漏れを止める「ブラッドパッチ療法」が2016年4月に保険適用となったが、認知度はまだ低いという。

 10月、金沢市保健所で開く講演会では、協会の中井宏代表理事や、富山県脳脊髄液減少症患者・家族支援の会の西方和史代表、医師が登壇し、症状や活動内容を語る予定となっている。大森さんは「石川にも潜在的な患者がいる可能性がある。脳脊髄液減少症という病気を一人でも多くの人に伝え、石川での専門医育成につなげたい」と訴えている。

北國新聞社

最終更新:8/20(火) 0:49
北國新聞社

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