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酷暑列島「日本」は人工衛星でどこまで“見える”のか? 将来予測の取り組み

8/21(水) 20:00配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

毎年のように猛暑の報道が続き、無感動になってしまった感がある。

とはいえ、健康にも直結するこの暑さ。体感だけでなくデータで正確に知ることができるようにしたい。2019年8月は2018年にくらべてどのくらい暑いのか?

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いま、どんなデータが利用でき、その精度やデータ量はどうなのだろうか。

最初に思いつくのは、気象庁のデータだ。

たとえば2018年7月23日に国内観測史上最高となる気温41.1度を記録した埼玉県熊谷市では、2018年8月のデータによると、日中の最高気温は平均34.0度で、最も高い最高気温を記録した日は8月3日の38.7度。最低気温の平均は24.0度で、8月3日には最低気温が27.7度と、相当に寝苦しそうな記録を残している。

ただし8月18日には最低気温が16.9度となっている。35度以上の猛暑日は15日あり、月の半分が猛暑だったことは間違いないが、後半に入って暑さは収まった感がある。

一方で2019年8月(8月20日まで)は、日中の最高気温の平均は36.0度で、最も高い最高気温を記録した日は8月6日の38.4度。最低気温の平均は26.3度で、8月2日には最低気温が最も高い27.2度を記録している。

今年は、8月17日時点でも「最低気温が25.3度」もあり、熱帯夜が続いている。35度以上の猛暑日は8月17日までの18日中12日となっている。

衛星データから何がわかるか?

日本にはこうした日々の気象データを高精度に、連続的に記録している「アメダス(AMeDAS)」がある。約17キロメートル間隔で全国におよそ1300カ所の観測地点があり、気象センサーの豊富な国だとされる。

だが、「このまま猛暑が続くと熱中症の搬送者数はどの程度増えるのか」「デング熱と関係するヒトスジシマカの生息域は?」といった将来を予測するには、アメダスでもまだ足りない。広域の気候モデルの作成には、気象センサーが整備されていない国のデータも必要になる。また、海上にはセンサーが設置できない。

そこで、2000年代に入って利用が進んでいるのが、衛星搭載のセンサーによるリモートセンシングデータだ。

この分野の代表は、1999年に米NASAが打ち上げた人工衛星Terra(テラ)と2002年打ち上げのAqua(アクア)に搭載されたMODIS(MODerate resolution Imaging Spectroradiometer)センサーだ。

2機の衛星に同型のセンサーが搭載され、世界中の地表面温度を1日におよそ昼夜1回ずつ観測することができる。

このMODISセンサーのデータを用いて、千葉大学環境リモートセンシング研究センターは、2018年まで「17年分の7月の地表面温度データ」を解析した。過去17年間の平均に対し、2018年7月の地表面温度は平年値よりも3度以上高く、日本だけでなく東アジア地域にも異常な高温が広がっていることがわかったという。

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最終更新:8/22(木) 8:10
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