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サンマ異例の不漁 20日まで水揚げ皆無 よぎる記録的不漁

8/21(水) 11:53配信

みなと新聞

 サンマ漁の序盤がかつてない不振だ。20日に主力の棒受網の大型船(100トン以上)が解禁。ただ全国さんま棒受網漁協(東京)によると、10日解禁の小型船(10トン以上20トン未満)、15日解禁の中型船(20トン以上100トン未満)の漁は不振を極め、これまでの水揚げは皆無に近い。1969年に次ぐ半世紀ぶりの不漁だった2017年の記憶も残るが、8月の水揚げがほぼ期待できない状況に産地関係者も困惑する。

 北海道の産地関係者によると、解禁後に出漁した小型船は「ほとんどが空振りで帰ってきた」(厚岸)。日本の排他的経済水域でわずかに漁獲できた船が「わずかに水揚げしたのみ」(根室)。小型船は岸から遠い公海まで魚群を追うことはできないため、「ロシア水域に漁場が形成されれば出漁する構え」(関係者)で様子見が続く。

 その後に続いた中型船は、根室花咲港から片道2日半から3日かかる公海で操業。19~20日にかけて漁獲し、20日現在、9隻が水揚げのため道東各港に向かっているという。関係者の話を総合すると、水揚げは30~35トン程度とされ、早ければ22日に花咲や厚岸市場に水揚げされる予定だ。

 近年、不漁傾向が続くサンマ漁だが、漁業情報サービスセンター(JAFIC)が提供する「おさかなひろば」の産地市場年報によると、8月の生鮮サンマ水揚量は、道東主体に18年は8900トン、不漁だった17年でも7230トンあった。

 今年は公海サンマ操業が本格化し、6~7月に約600トンを生鮮で水揚げした実績はあるが、8月からの“本丸”の漁で序盤の水揚げがこれほどないのは例がない。「例年、序盤はロシア水域に漁場が形成されるが、今年はまだその気配がない」(JAFIC漁海況部・渡邉一功副部長)

 大型船は解禁したものの現時点では、漁場への往復に5~6日程度はかかる公海主体の操業がしばらく続くと想定され、漁期前半の漁獲は期待できない情勢だ。

[みなと新聞2019年8月21日付の記事を再構成]

最終更新:8/21(水) 15:24
みなと新聞

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