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チタン展伸材、10%値上げ浸透。国内外で需要堅調

8/21(水) 6:06配信

鉄鋼新聞

 プラントなどの素材となるチタン展伸材の価格が上昇した。2019年度上期出荷分の価格は、国内向け、輸出向けともに上昇。国内では18年度下期に比べ約10%の値上げが浸透したもようだ。国内外で需要が好調に推移する中、日本製鉄や神戸製鋼所などチタン展伸材メーカーは原材料費や物流費の上昇によるコストアップの吸収を迫られており、展伸材価格は今後も上昇含みで推移しそうだ。

 カセイソーダの電解プラントや船舶に搭載するプレート式熱交換器(PHE)などに使われる薄板、半導体関連プラントに用いる厚板などほぼ全ての品種で値上げが進んだ。品種や案件によってばらつきはあるが、一般的な薄板の場合、1キログラム当たり2千~3千円程度だった3月までの水準に対し、数百円程度の値上がりとなっている。
 日本チタン協会によると、18年度の展伸材出荷量は前年度比12・6%増の1万9471トンと過去3番目の高水準だった。前年度実績を上回るのは6年連続。特にPHEや、カセイソーダの電解プラントなどの分野で需要が上向いている。
 日本製鉄や神戸製鋼のチタン事業は、リーマン・ショックの影響で需要が急減した09年度以降、十分な収益確保が難しい状況が続いている。昨年度は展伸材の原材料となるスポンジチタンの国内価格が12年度以来6年ぶりに値上がりするなど生産コストも上昇している。
 両社は昨年度も値上げを打ち出し、一定のマージン改善につなげたが、安定生産が可能な水準に至っていないため、今年度はもう一段の値上げを求めていた。安定供給を続けるためのコスト増を吸収したい考えで、原料価格や需要動向によってはさらなる値上げも検討する。

最終更新:8/21(水) 6:06
鉄鋼新聞

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