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韓国のファンド、愛国的な投信設定-日本との貿易摩擦に機会見いだす

8/21(水) 8:41配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 日本が韓国に貿易戦争を先月仕掛けたとみたソウルの資産運用会社NH-アムンディ・アセット・マネジメントは、この緊張を素早く投資戦略に結び付けた。   およそ40兆ウォン(約3兆5200億円)を運用する同社は、日本の輸出管理厳格化によって恩恵を受けそうな韓国のサプライヤー企業に投資する株式ファンドを立ち上げた。日本の輸出規制に対する国民不安の高まりを感じた同社は、投資手数料の一部を関連産業を育成する機関に寄付することにした。

運用者のチョン・ヒソク氏は「日本の輸出規制が韓国の産業ばかりでなく安全保障への脅威となりつつあることを考えると、両国の対立が和らいだ後も韓国政府と企業は部品や素材、装置の国内産業育成を続けるだろう」と指摘する。ファンドは今月14日の設定からこれまでに約2400万ドル(約25億5200万円)を投資したという。

チョン氏は海外メーカーと競合していた製品について国内サプライヤーを選ぶ韓国企業が増え、それが国内サプライヤーの収益力を高めるだろうとみている。

日本政府は先月、半導体メモリー製造に欠かせない3つの品目の輸出管理を強化すると発表した。今月には韓国を信頼できる輸出先である「ホワイト国」から外すと決定。今月28日に施行する。

チョン氏は韓国企業が製品の重要部品を国産化できるようになるには何年もかかると考えているが、同氏によれば政府と業界は長期的視野に立ってスキルとテクノロジーの確保に動いている。

NH-アムンディの韓国株ファンド「必勝コリアファンド」は成功報酬の半分を、日本が輸出を制限する可能性のある半導体素材や部品の研究に取り組む韓国の大学に寄付する。同社の成功報酬の料率は業界平均より低い0.5%。

半導体のほかに、ファンドは二次電池や自動車部品、ディスプレー、造船、金融など日本の規制強化の対象となり得る韓国の産業にも投資する。政府は既に日本の追加措置を想定し、これらの産業を育成する方針を表明している。

チョン氏は、政府支援の恩恵が最も大きいのは半導体業界だと考えている。国内で現在生産している素材や装置は27%にすぎないからだ。「トップは半導体業界、次がディスプレーだろう」と同氏は述べ、製造に必要なフィルムや接着剤は海外メーカーへの依存が大きいと説明した。

原題:Large Korean Fund Starts Patriotic Bet Amid Anti-Japan Movement(抜粋)

(c)2019 Bloomberg L.P.

Heejin Kim

最終更新:8/21(水) 8:41
Bloomberg

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