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日韓の間に新たな火種、今度は放射能-東京五輪にも影落とす恐れ

8/21(水) 9:08配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 事故を起こした福島第一原子力発電所からの放射能漏れ懸念が、日本と韓国の間の新たな緊張の種になっている。2020年の東京五輪のイメージを損なう恐れすらある。

韓国当局者らは最近、日本の外交官を呼び福島第一原発近くの放射能汚染水の処分について懸念を伝えた。日本は汚染水タンクが満杯に近づいていることから海洋放出の可能性を検討している。韓国当局者らはまた、独立機関による東京五輪会場の放射能検査を求めたほか、汚染された食材への不安を理由に韓国選手団のための別の食事施設を提案した。

関係悪化が続く日韓の新たな対立の火種で、第2次世界大戦終了を記念する先週の行事で韓国側が示した姿勢軟化の兆候にも疑問符が付く。不信感は安全保障や貿易に影響を及ぼす。韓国の裁判所が元徴用工問題で日本企業の賠償責任を認めたことを皮切りに、日本が輸出管理の厳格化を決めるなど、対立はエスカレートしてきた。

韓国はまた、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄するかどうかを検討している。河野太郎外相と韓国の康京和外相が21日に北京で会談した後に決定を下す可能性がある。北京では日中韓の外相会談が開かれる。

安倍晋三首相は13年のスピーチで、福島第一原発の事故が東京に影響することはないと国際オリンピック委員会(IOC)に説明していた。放射線データを収集するセーフキャストによれば、東京の放射線量はソウルより幾分低い。

福島第一原発の所有者である東京電力によると、汚染水タンクは22年までに満杯になる可能性がある。韓国外務省は、汚染水の海洋放出について国際機関の意見を日本が求めること、また日本が計画について積極的に情報を開示することを要請した。

また、大韓体育会(韓国オリンピック委員会)はグリーンピースなどの国際団体が東京五輪会場の放射線量をモニターすることを正式に要請する方針だと同委員会の報道官が述べた。韓国当局は同国選手が福島産の食品を口にしないように、専用の食事施設を設置する計画を作成したという。

東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会に韓国の計画についてコメントを求めたが、これまでのところ応答はない。

原題:Fukushima Radiation Becomes Latest Japan-South Korea Sore Point(抜粋)

(c)2019 Bloomberg L.P.

Isabel Reynolds, Jihye Lee

最終更新:8/21(水) 9:08
Bloomberg

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