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星稜「必笑」貫いた…山瀬主将、後輩たちへ「来年こそ日本一に」

8/23(金) 9:15配信

スポーツ報知

◆第101回全国高校野球選手権大会第14日 ▽決勝 履正社5―3星稜(22日・甲子園

【写真】星稜・林監督「いろいろあった1年」履正社・岡田監督と2ショット

 石川県勢初の全国制覇、北陸勢初の夏優勝には、あと一歩届かなかった。星稜(石川)は履正社(大阪)に3―5で敗れ、準優勝。1点リードの3回にエース右腕・奥川恭伸が逆転3ランを浴びたが、7回に主将の9番・山瀬慎之助捕手(3年)の左中間適時二塁打、3番・知田爽汰三塁手(2年)の右前適時打で同点とするなど、最後まで食らいついた。試合後には「これから上(プロ)でも奥川と組めれば」とプロ志望を明言した山瀬主将を中心に「必笑」を貫いた星稜ナイン。目標とした全国制覇は逃したが、最後は笑顔で聖地を後にした。

 最後の夏は、笑って終わろうと決めていた。山瀬は試合終了の瞬間まで、「必笑」を貫いた。「日本一長い夏にできた。スコアでは負けたが、笑顔では相手に絶対勝っていた。最高に楽しい夏になった」。履正社ナインの喜ぶ姿を見て「負けを受け止めて、悔しかった」とあふれる涙を止めることはできなかったが、甲子園を去る時は最高の笑顔が戻っていた。

 「奥川を絶対に日本一にするんだ」。3安打を放った山瀬ら打線は、履正社を2本上回る2回以降毎回の13安打と奮闘した。走塁ミスで好機を逃す場面もあったが、林和成監督(44)は「攻めた結果なのでしょうがない。最後は星稜らしく『みんな笑おう』とベンチで言いながら粘り強く戦ってくれた」と準優勝をつかみ取ったナインをたたえた。127球の力投を見せた奥川も「星稜の底力を見せてくれた。幸せな最高の場所だった」と聖地のマウンドで完全燃焼した。

 チームの歩みは、決して順風満帆ではなかった。山瀬は「全国制覇」へかける純粋な思いが人一倍強い分、仲間を厳しく叱責することもあった。苦しい思いを誰にも相談できず、1人で泣いたこともあった。夏の石川大会を控えた6月、山瀬は3年生のミーティングで泣きながら「このままじゃだめだ。全員が日本一になる気持ちにならないと」と直訴。直後のメンバー外による引退試合を経て、部員77人の思いが一つになった。

 試合後、山瀬はナインから次々に「ありがとう」と声をかけられた。「今までみんなが面倒くさいキャプテンについてきてくれたからこそ、ここまで来ることができた。来年こそ日本一になって欲しい」。一瞬の間を置いて、つぶやいた。「このメンバーを引っ張ることができて幸せだったと思う。みんなにもありがとうと言いたい」。「必笑」の星稜野球と県勢初の全国制覇の夢は、次の世代へと受け継がれていく。(勝田 成紀)

最終更新:8/23(金) 10:08
スポーツ報知

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