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履正社が初優勝…令和初王者、ドラフト候補・井上広大が「完璧」3ラン

8/23(金) 6:06配信

スポーツ報知

◆第101回全国高校野球選手権大会第14日 ▽決勝 履正社5―3星稜(22日・甲子園)

 履正社(大阪)が春夏を通じて初優勝。令和初王者に輝いた。今秋ドラフト候補の井上広大右翼手(3年)が1点を追う3回に中堅左へ逆転3ラン。追いつかれた直後の8回には、野口海音(みのん)捕手(3年)が決勝の中前適時打を放った。今春センバツ1回戦で3安打完封負けした奥川から、大会タイ記録となる6試合連続2ケタの11安打で雪辱。異なる2校による同一府県連覇は4例目。大阪勢は夏の決勝8連勝で、岡田龍生監督(58)は感激の涙を流した。

 初優勝の瞬間、履正社の井上は右手を高々と突き上げて、歓喜の輪に飛び込んだ。「達成感しかない」。昨年11月に右膝を手術。「腱(けん)が切れたら野球ができない」と、医師に告げられた4番打者は大粒の涙をこぼした。

 0―1の3回2死一、二塁、井上は奥川の初球、高めに浮いた外角スライダーを粉砕した。「完璧」という今大会第3号が中堅左に突き刺さった。初回2死三塁の先制機ではスライダーに見逃し三振に倒れていた。「(奥川は)春の試合から、打ち取った球で次の打席は入ってくるイメージがあった」。6月の練習試合を含めて対戦7打数無安打4三振だった主砲が、高校通算49号で奥川に今大会初の自責点をつけた。リベンジVを飾った試合後は握手を交わし、「また勝負ができたら。プロに入って、甲子園で野球ができることを目標にしたい」と再戦を誓った。

 今春センバツ1回戦は奥川に毎回の17三振で3安打完封負け。「奥川を打って勝つ」をテーマにしたが、春季大阪大会は8強で敗退。メンバー外の選手と溝が生まれ、やる気が見えない選手に対し、主将の野口は「練習を出ろ!」と注意して口論になったこともあった。井上は春季大阪大会後に4番を外された。「ファーストストライクからスイングできていなかった」。夏前に4番に復帰すると、この日の決勝は課題だった初球を逃さなかった。

 センバツ決勝は2014年は龍谷大平安(京都)、17年は大阪桐蔭に敗れた。岡田監督は「最後は打ち負けた。打ち勝てるように」と決断。シーズン後は技術練習の時間を割いてもウェートトレを続け、その後も筋力を維持。今大会は好投手たちを相手に全6試合で2ケタ安打を達成。試合後の場内インタビューで「奥川君に大きくしてもらった」と感極まった指揮官は「(巨人の)菅野と思って打て、と言った(笑い)。2ケタ打ってくれるなんて夢のよう」と、たたえた。

 井上、野口らは昨夏の北大阪大会準決勝で、大阪桐蔭に9回2死無走者から逆転負けした屈辱を味わった。野口は「大阪では『桐蔭、桐蔭』と言われる。ずっと悔しくてやってきた」。令和元年の初優勝は、真の大阪2強時代の到来を告げた。(伊井 亮一)

最終更新:9/8(日) 2:25
スポーツ報知

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