ここから本文です

早急な対策求められる「ディープフェイク」問題、人類とAIの未来決める分水嶺に?

8/22(木) 16:00配信

AMP[アンプ]

マッキンゼーが推計するところでは、AI活用によって生み出される価値は全世界で3兆5000億~5兆8000億ドルに上る。自動運転、チャットボット、業務自動化などの普及によって、多くの産業が恩恵を受けると考えられている。

盛り上がりの様相を呈するAI市場。AI施策を導入・検討する企業が増えており、世界各国ではAI人材不足が叫ばれている状況だ。

AIへの期待が高まる一方、技術的失業やAIの軍事利用など、AIによる脅威を懸念し、倫理・法規制の観点からの議論を求める声も高まっている。

この中で、いま最も差し迫る脅威として指摘されているのがAIによる映像合成技術「ディープフェイク」だ。ある人物の顔を、他人の顔と取り替え、あたかも他人がその人物であるかのように映し出すことのできる技術。

2017年頃から広まり始めたこの技術、当初は不自然なところが多くフェイクと見抜くことは容易だったが、日進月歩で精度を高めており、人間の目ではフェイクと見抜くことが難しくなってきている。

このことは、政治・経済・社会のさまざまな側面に悪影響を及ぼす可能性があり、各国だけでなく世界的な倫理・法規制の議論が求められている。

ディープフェイクがもたらす脅威とはどのようなものなのか。海外で白熱するディープフェイクを巡る最新の議論をお伝えしたい。

AIに創造性を与え「ディープフェイク」を可能にした画期的技術GANsとは

「ディープフェイク」という言葉が広がったのは2017年頃。ハリウッド女優の顔とポルノ映像を合成した動画がネット上で出回ったことで注目を集め始めた。

ディープフェイクを可能にしているのは、2014年に登場したGANs(敵対的生成ネットワーク)と呼ばれる機械学習の手法。

ディープフェイクに活用されたため、ネガティブな印象が付きまとうが、GANs自体はAIに創造性を与える非常に画期的な技術であり、そのポテンシャルをないがしろにはできない。

たとえばGANsを用いれば、AIに芸術スタイルを学習させ、まったく新しいアートを生み出すことが可能となる。2018年には、米AIアーティスト集団Obvous ArtがGANsを用いて生成した絵画に43万ドル(約460万円)の値が付いたとの報道もある。

また、さまざまな生物やモノを学習させると、新しい個体画像を生成することもできる。

たとえば、犬の画像を大量に学習させると、AIがこれまでにはないオリジナルの犬画像を生成することができるのだ。架空の人物を生み出すことも可能だ。

1/3ページ

最終更新:8/22(木) 16:00
AMP[アンプ]

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事