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警官名乗り「カード渡して」はすり替え詐欺 岡山県内で現金引き出し被害相次ぐ

8/22(木) 23:20配信

山陽新聞デジタル

 警察官や金融庁職員を名乗って自宅を訪ねて来た人物に、封筒に入れたキャッシュカードを偽物にすり替えられ、現金を引き出される被害が岡山県内で相次いでいる。今年上半期(1~6月)の被害額は計3540万円(13件)に上り、昨年1年間の計2千万円(10件)を上回るペース。すり替えによって被害の発覚を遅らせる巧妙な手口で、県警は特殊詐欺グループによる犯行として警戒を強めている。

 「あなたのカードが不正に使われている可能性がある。カードの利用を止めるので、金融庁の者に封筒に入れて渡してほしい」

 県南在住の60代女性に3月、警察官をかたる女の声でこんな電話がかかってきた。その後、女性は自宅を訪れた男にカードを入れた封筒を渡すと、「封印する必要がある」と印鑑を取りに行くよう指示され、その場を離れた隙に偽のカードにすり替えられた。男は「カードは厳重に保管し、数日後に警察署に届けてほしい」と告げて立ち去ったという。

 不審に思った女性が数時間後、警察署に通報し、カードのすり替えが発覚。既に現金250万円が引き出されていた。

 県警によると、こうした手口は昨年ごろから確認され始めた。暗証番号を書いたメモを一緒に封筒に入れさせるケースも目立つという。「被害者にカードが手元にあると思い込ませて発覚を遅らせ、現金を引き出す時間を稼ぐ狙いがあるのだろう」と生活安全企画課。これまではATM(現金自動預払機)で振り込ませる手口が主流だったが、金融機関での水際対策が進んだことも増加の背景にあるとみている。

 全国的にも同様の被害が多発し、今年上半期は約20億3千万円(1393件)と、既に昨年の約18億9千万円(1348件)を上回った。この手口は刑法上は窃盗罪に当たるが、警察庁は実質的に「おれおれ詐欺」など特殊詐欺に当たるとして詐欺の統計に計上した。県警も今後の統計に反映させ、注意喚起していく方針だ。

 県警は対策として、警察官が高齢者宅を訪問し、固定電話の留守番機能の活用を推進する取り組みを強化。留守番メッセージの録音を手伝うなどしており、「今後もあの手この手で被害防止を図る」(同課)としている。

最終更新:8/22(木) 23:20
山陽新聞デジタル

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