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夫が突然「会社を辞めて起業する」と宣言!妻の年金や健康保険はどうなる?

8/22(木) 17:50配信

ファイナンシャルフィールド

会社員の夫と結婚し、夫の扶養の範囲内で働いてきた妻。夫から突然「会社員を辞めて、起業することにした。」と言われました。夫の夢を応援してあげたい気持ちはあるのですが、自分の年金や健康保険の支払いがどう変わるのか心配になりました。

扶養の範囲内で働く妻の年金や健康保険は、夫の働き方によってどう変わるのか調べてみました。

会社員の夫に扶養される妻は国民年金と健康保険の保険料負担がありません

年金制度の基礎は国民年金です。日本に住む人は誰でも20歳から60歳まで40年間全員が国民年金を納めなければなりません。この国民年金の加入には1号から3号までの3種類があります。

・第1号被保険者:自営業者や学生など
・第2号被保険者:会社員や公務員などの厚生年金加入者
・第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている配偶者

第1号被保険者は保険料を全額納め、第2号被保険者は保険料を勤務先と折半し、勤務先を通して保険料を納めます。第3号被保険者には保険料の負担がありません。

また、会社員や公務員が加入する健康保険には、協会けんぽ・組合健保・共済組合があり、いずれも扶養家族の要件を満たすと、保険料の負担はありません。つまり、会社員の夫に扶養されている妻は、国民年金と健康保険は本人負担なく加入していることになります。

自営業の夫に扶養される妻は国民年金と健康保険の保険料を納めます

国民年金保険料の負担のない第3号被保険者は、第2号被保険者の配偶者に限ります。つまり、夫が起業して自営業となると、夫は第1号被保険者に変わります。

夫が起業し会社員でなくなったことで、妻は働き方を何も変えてないのにも関わらず、妻も第1号被保険者に変わるのです。国民年金保険料は1万6410円/月(令和元年度)であり、夫婦で毎月3万2820円の保険料を納めることになります。

起業の準備期間や起業後すぐで収入が少ない場合は、結構な負担額になります。妻自身の収入は増えていないのに、保険料を支払う義務だけが発生します。ここで、保険料が高いからと納めることを辞めてしまうと、その期間は未納期間となり、将来受け取れる年金額が減ることになります。

例えば、20歳から60歳になるまでの40年の全期間保険料を納めると、65歳から満額(平成31年4月分からは年間78万100円)の老齢基礎年金を受け取ることができますが、納付期間が30年間の場合は、満額の40分の30(年間58万5075円)しか受け取れません。

健康保険は、自営業となり会社の健康保険制度から離れると国民健康保険に加入することになります。国民健康保険には扶養という考え方はありません。

家族それぞれの所得を基に保険料を算出し、世帯分をまとめて国民健康保険料通知書で世帯主に請求されます。妻に収入がなくても妻の国民健康保険料は夫の保険料に加算して請求されることになります。

つまり、自営業の夫に扶養されている妻は、国民年金と健康保険の本人負担が発生することになるのです。

まとめ

夫に扶養される妻の年金保険料や健康保険料は、夫が厚生年金と協会けんぽなどの健康保険に加入している場合は保険料負担がありませんが、起業によって夫が国民年金と国民健康保険に加入すると妻も保険料を負担することになります。

夫が起業したいと言ったとき、年金や健康保険が変わることも知っておきましょう。

執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

ファイナンシャルフィールド編集部

最終更新:8/22(木) 17:50
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