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韓国、日本との軍事情報協定を破棄へ-輸出管理厳格化に対抗

8/22(木) 18:24配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 韓国政府は日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄する方針を発表した。北朝鮮が短距離ミサイル発射実験を再開する中、徴用工や貿易管理を巡る日韓対立が米国を含めた3カ国の軍事連携に影響を与えることになった。

韓国の金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長は、韓国をホワイト国から除外する日本側の最近の輸出管理厳格化の決定が両国の「防衛協力を取り巻く状況に重大な変化をもたらした」と指摘、機密軍事情報の交換を目的とした協定を維持するのは、「われわれの国益に合致しないと判断した」と説明した。

河野太郎外相は、韓国の決定について「現下の地域の安全保障環境を完全に見誤った対応と言わざるを得ない」として「断固として抗議したい」と述べた。南官杓駐日韓国大使を外務省に呼び、直接抗議したことも明らかにした。同大使は本国に伝えると述べたという。河野外相の記者団への発言をNHKがウェブサイトで中継した。

日韓GSOMIAは2016年に署名。効力は1年だが、一方の国が終了を通告しない限り、自動延長する規定が盛り込まれている。8月24日が期限だった。日本は協定の継続を求め、エスパー米国防長官も7日、岩屋毅防衛相との会談で、GSOMIAを含めた日米韓の連携が極めて重要との認識で一致したばかりだった。

米ワシントンにあるシンクタンク、スティムソンセンターの辰巳由紀氏は英語での取材に対し、韓国の現政権にとって北朝鮮の核・ミサイル開発に関する機密情報への相互アクセスは優先事項ではないことを示していると指摘。文在寅政権は歴史問題によって2国間でうまくいっていた部分まで機能不全にさせてしまうことを容認しているとの見方も示した。

日韓関係は昨年10月、韓国大法院(最高裁)が日本企業に元徴用工への賠償を命じて以来、悪化を続けている。同年12月には日本の防衛省が韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊のP1哨戒機に火器レーダーを照射したと発表したが、韓国側は反論。日本は元徴用工への賠償問題は1965年の日韓請求権協定締結によって解決済みとの立場を崩していない。

日本は7月に入り、韓国向け輸出管理の運用見直しを発表。8月にはホワイト国から除外する政令改正を閣議決定した。韓国側も対抗措置として日本をホワイト国から外す方針を表明している。

(c)2019 Bloomberg L.P.

Takashi Hirokawa, Isabel Reynolds

最終更新:8/22(木) 22:44
Bloomberg

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