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『Erica』海外でサプライズ配信された実写アドベンチャーを紹介。海外ドラマ並みの迫真の演技力と演出で進行するPlaylink系タイトル

8/23(金) 8:02配信

ファミ通.com

文:ミル☆吉村

 gamescomを前に海外でサプライズ配信された(※)プレイステーション4用アドベンチャー『Erica』をプレイしたので、その内容をご紹介しよう。(※日本では未配信)


 『Erica』は、実写映像によるインタラクティブドラマ形式のアドベンチャーゲーム。奇妙な殺人事件によって父を喪った少女エリカを主人公に、一時収容されることになった病院“デルフィ・ハウス”と彼女の過去に秘められたオカルティックな謎をめぐって展開していく。

 ゲームとしては、海外ドラマのような締まった映像で物語が展開され、途中で発生した出来事や他の人物からの会話の返答などにエリカがどう対処するか選択肢を選ぶことで新たな実写シーンに分岐していくというスタイル。ちなみにマルチエンディングになっている。


実はタッチ操作でプレイするPlaylink系タイトル

 こういった選択時の操作部分にもキモがあり、本作ではゲームコントローラーのスティックやボタンは使用しない。DualShock 4コントローラーではタッチパッド部分を操作して行う形になる。

 そしてiOS/Androidの操作用アプリも出ており、それらをインストールしたスマートフォンやタブレットをプレイステーション4に接続することで、そちらでの操作も可能になっている(アプリ自体は無料で、日本でも配信中)。

 また、こういったタッチ操作は分岐部分だけでなく、“鍵を回す”とか“材料をかき混ぜる”といった特定のシーンでもそれっぽいジェスチャー操作を求められることがあり、こちらの操作に合わせてビデオも追従するので、なんだか気分がシンクロするのが面白い。


 スマートフォンなどでも操作可能、という部分でピンと来た人もいるかもしれないが、実は本作、元はフランスのパリで行われたParis Games Week 2017でPlaylink対応タイトルのひとつとして発表されたゲーム。

 当初発表された映像からキャストなどが変わっているものの、実写アドベンチャーであることと、Playlinkの特徴である“スマートフォンやタブレットアプリを通じて操作が可能”という部分は継承されている(ただしPlaylink対応タイトルにはローカルマルチプレイで遊ぶゲームが多いが、本作はソロプレイ専用)。


プレイヤーが考えている最中の“間”も押し切る顔面力と演技力

 逆にタッチ操作によるインタラクティブなシンクロ感の部分を除くと、Netflixで公開されているインタラクティブドラマ『ブラック・ミラー: バンダースナッチ』と構造的に似ているのも面白い所。
NetflixがSFドラマ『ブラック・ミラー』最新話"バンダースナッチ”を公開。なんとゲームブックのように選択肢で分岐するインタラクティブドラマ!
https://www.famitsu.com/news/201812/29170140.html

 ちなみに『ブラック・ミラー: バンダースナッチ』同様に『Erica』でも動画が完全に静止することはほぼなく、プレイヤーの選択を待っている間ですらも画面では役者たちが演技を続けていることが多い。

 そういった“待機演技”は、ともすれば間の抜けた感じになってしまいそうだが、エリカを演じるホリー・アールをはじめとする役者陣と演出の力量でうまく緊迫感を持続することで回避できているように見える(どうも開発陣には映像業界経験者が多く参加しているらしく、それを聞くと納得)。

 ……まぁよく見返してみると、主人公(&プレイヤー)の理解を超えて事態が進展していくミステリーな話の作りと、プレイヤーの選択が決まるまで明確な意思を込めた表情にはしがたい関係上、エリカは大体困惑顔にならざるをえず、その困惑顔のバリエーションでなんとか乗り切れているだけなのもわかってしまうのだが。


 テクニカルな話が多めになってしまったが、話の内容はぶっちゃけどうなのかと言えば、「やさぐれヤンキー、優しい黒人少女、常にテンパり気味の子と、なぜか女の子が多く過ごす療養所にカルトの影が……」という、百合がかったチョイB級オカルトな内容。

 別に何かためになったり考えさせられたりはしないのだが、個人的には好物な方面だし、2~3時間程度の海外ドラマをさらっと見る感じに楽しめる。海外主導のタイトルということで難しいのかもしれないが、日本でも出てくれないかなぁと思う次第だ。

最終更新:8/23(金) 8:02
ファミ通.com

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