ここから本文です

「電池切れ」で休んだ学校…少女の孤独、窓越しに照らす「青い景色」 心に寄り添ってくれた眺めを漫画に

8/26(月) 7:00配信

withnews

【#withyou ~きみとともに~】

いじめなど、はっきりした理由はない。でも、中学校に通うのが苦しい。耐えかねた末、引きこもりがちに……。そんな過去を、漫画化した女性がいます。「電池切れ」になった自分を責め、逃げ込んだ自宅の部屋すら、居場所と思えない。ボロボロの心に寄り添ってくれたのは、窓越しに見える、美しい眺めでした。「まだ心が生きている。そう教えてくれたんです」。灰色の思春期を照らした、「青い原風景」について聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)

【漫画】「当たり前」のことが出来ない……。クラスになじめず、引きこもる少女を救った「眺め」とは?

脳裏に刻まれた担任の言葉

漫画を手がけたのは、福岡県在住の会社員michiさん(42)です。withnewsと漫画のSNS「コミチ」が、「#わたしの居場所」をテーマに作品を募ったところ、「ブルーモーメント」と題した一本を寄せてくれました。

あたりまえを、うまくできない――。冒頭、そんな書き出しとともに、毛布をかぶった中学生の少女が描かれます。深夜テレビを見ながら、彼女はつぶやくのです。「また学校行けなくなる」

明確な原因はないのに、なぜかクラスに溶け込めない。「あのなぁ、ただ来ればいいんだよ」。少女の脳裏には、小学校時代、担任の教師に言われた言葉が刻まれていました。

中学校に進んでも、状況は相変わらず。夏休みが過ぎ、新学期を迎えた後も、違和感が拭えません。

下がり続ける成績。近くて遠い友達の輪。「クラスに迷惑をかけちゃいけない」「頑張らな」。自分を追い詰め続けた結果、「電池切れ」となり、登校出来なくなってしまいます。

命息づく光景を前に、流れた涙

糸が切れた人形のように動けず、自室で眠れぬ夜を過ごす少女。ある明け方、朝刊がポストに届く音で、一日の始まりを知ります。

「不安しかない」「これからどうなるんやろ」。憂鬱(ゆううつ)な気持ちで窓を開けると、思わぬ光景が飛び込んできました。

藍色の空に浮かぶ、薄紫の雲。折り重なる山々と、裾野に輝く街灯の明かり。白みゆく眺めの中で響く、車の走行音……。

「世界、真っ青やん」。命が息づく風景を前に、自然と涙があふれてきます。

美しいものを見て、心動かされたことで、彼女は気付いたのです。当たり前のことが出来なくたって、楽しければ笑えるし、悲しければ泣く。自分は確かに生きているんだ、と。

「すがるような闇から外へ」。モノクロの色調で描き出された部屋に、笑顔でたたずむ少女。その瞳には、水彩画のように、淡くぼやける街並みが映っていました。

1/3ページ

最終更新:8/26(月) 7:00
withnews

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事