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19年前のASKAが見た「歴史的な出来事」 チャゲアスが紡いだ日韓異文化交流

8/23(金) 11:00配信

エキサイトミュージック

慰安婦問題や徴用工訴訟、韓国をホワイトリストから除外、それらに伴う韓国国内での日本製品不買運動や反日感情の上昇……。現行、日韓問題は深刻さの一途を辿っているよう。一方、日韓の異文化交流に際しては、ここ20年程、良好な関係性が保たれている印象がある。しかしこれも一長一短で今に至ったわけではない。切り拓いた者がおり、道が作られ、流れが作られていったのだ。

2000年に日韓親善大使となったCHAGE and ASKA(以下:C&A)が同年の8月26日、27日に韓国ソウル市にて約2万人を動員したコンサートを成功させた。その際のライブ映像が19年の歳月を経て、この度映像化。DVDとして発売される。そんな同作品のリリースにあたりASKAを直撃インタビュー。

何故このタイミングでの発売なのか――。当日の経緯や背景、実際の光景や今思うところを余すところなく訊いた。




マスコミに煽られても民間同士だけは絶対に刃のある感情で向き合っちゃいけない

――今回の映像作品は、現在の日韓情勢だからこそ、「かつてはこのような日韓友好的なコンサートが行われた」との事実も含め、幅広い方に届いてほしい内容のように感受しました。

ASKA:ありがとうございます。僕としても今となっては、結果的にこうなってしまったと言わざるをえないというか。2000年のこのライブが終わった際には、「これは歴史的な出来事。この日韓の幕あけとなる韓国ライブは、決してビジネスにすべきではない」と判断し、以来ずっと作品化を拒んできました。それが3年程前から、「そろそろいいんじゃないか?」と思い始めていたんですね。そして、先々月のミーティングで8月25日、C&Aのデビュー40周年の日にリリースすることを決めました。ところが、以前より火種となってくすぶっていた徴用工問題をきっかけに、日本政府は、韓国を「ホワイト国」から除外いたしました。リリースとなる8月に入ってすぐのことです。とてもデリケートな問題です。政府の判断は日本国民として支持したい。しかし、韓国民の感情は激化するだろうなと。リリースの中止も考えておかなくてはと思っていました。

そんななか、徴用工問題が起き、ホワイト国からの韓国の除名等があり、なかなかその発表ができない状況になり……。僕も空気を上手く読まないと、これはすごくデリケートな問題だったので。

――そうだったんですね。8月9日に情報が解禁され、発売が8月25日と随分と緊急発売だなと思っていました。では、その告知解禁へと踏み出せた経緯は?

ASKA:当初は、「難しいかな」との見方が強かったですね。でも、それを変えてくれたのが両国の民間の方のSNSであり、韓国の経済評論家の方だったんです。

――韓国の経済評論家の方ですか?

ASKA:そうです。韓国のなかでも中立な立場でみて、「今回のことはおかしい」ときちんと述べられる方が現れて。それが韓国の市民にも広がり始めたんです。「これは良い風が吹いてきたぞ!」と。そこから、逆に「政治は政治家に任せておいて、民間は民間同士の気持ちでなければいけない」と改めて強く肝に銘じ、「1万人という大会場のなかに、日本人と韓国人があれだけ一緒になった光景を映し出した今回の映像を観てもらう」との決意に至りました。あの光景は決して一過性ではないと信じていて。今となっては、「よく、このタイミングでリリースとなったな」と、そう思わざるを得ません。

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最終更新:9/20(金) 18:00
エキサイトミュージック

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