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19年前のASKAが見た「歴史的な出来事」 チャゲアスが紡いだ日韓異文化交流

8/23(金) 11:00配信

エキサイトミュージック

――意外です。C&Aはかねてより「アジアはひとつ」を掲げ、アジア各国でライブを行ってきましたが、そんな中、「韓国こそが最後の砦」感があったので。逆に「是が非でも俺たちが!」との気概で行ったとばかり思ってました。

ASKA:「韓国でやらなくて何がアジアでコンサートだ!」とは常々思ってました。とは言え、この時ばかりは、「誰かがやってくれた後で次回は自分たちもやらせてもらおう」そんな気構えだったんです。その前の台湾でのコンサートも日本語解禁前だったこともあり凄く苦労した経験もあったし。ライブ直前で、台湾も日本語曲解禁になりましたが、あれは僕らが国を動かしたわけではなく、僕らのコンサートを実現させたい市民、メディアが動いてくれた結果だったと今でも思っています。

――では韓国ライブを最初に行う決意に至ったのは?

ASKA:韓国に何度か足を運ぶようになり、仲間が増え、「もしかしたら自分たちならできるかもしれない」との気持ちにさせてくれたんです。途中からは逆に使命みたいなものを感じてきて。最後は「これはやはり自分たちがやらなきゃダメだ」という気持ちにさえなっていました。

民間同士の気持ちは決して当時も今も変わるものじゃない

――映像を観て、日韓揃ってあそこまでの盛り上がりに驚きました。

ASKA:なんか日本でコンサートをやっているみたいだったでしょ? 正直、自分らでは日本から来たお客さんたちが先導して盛り上げ、後から韓国の方たちもついてくる状況を予想していたんですが、始まった瞬間から全体があの一体感でしたから。なんかそこで初めて日韓の異文化交流を実感しました。それは日本語の歌だけではなく、民間同士が分かり合い通じ合えた瞬間に立ち会えたような……。その時になんか「今後は大丈夫だ!」と確信したんですよね。

――当日はどのような気概で臨みましたか?

ASKA:しっかりと歌う。そして日本でのコンサートのようにいつも通り行う。あとは今後の為にも成功させなくちゃいけない。そんな気概で臨んだ気はします。セットリストは韓国用に新たに組みました。あとバックバンドはC&AバンドではなくASKAバンドだったんで、若干通例のC&Aのライブとはスタッフィングも違ってます。実はその秋にASKAとしてのソロツアーの予定があり、既にメンバーを押さえていましたので、そのままASKAバンドでやりました。

――改めて映像を観返していかがでしたか?

ASKA:楽曲の並びがいいですね。見事に上手くいってたなって。

――個人的には「HEART」「僕はこの瞳で嘘をつく」「YAH YAH YAH」の流れが素晴らしかったです。あとは、「SAY YES」での場内の大合唱や「YAH YAH YAH」の会場全体のコブシと呼応が印象深かったです。

ASKA:その感想は嬉しいです。これは後に韓国の方がおっしゃられたんですが、日本のアーティストのクオリティの高さに韓国側がかなり驚愕して、「日本の音楽が韓国を席捲してしまうんじゃないか?」との懸念が芽生え、以後、より日本のロックやポップスのアーティストやバンドは進出しにくくなった」と聞きました。

――そうだったんですね。では、今作の観どころを教えて下さい。

ASKA:「こんな時代もかつてはあったんですよ」ってところかな。当時の日本語解禁について知らない、今や当たり前に解放されている世代が沢山いる中、こういったことも過去にはあったことを知ってもらったり、再認識してもらいたいですね。民間同士の気持ちはけして当時も今も変わるものじゃない。みなさんの観後のそこに期待したいです。

池田スカオ和宏

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最終更新:9/24(火) 16:45
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