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猛暑も米中貿易摩擦も…市場キーワードは「クールダウン」

8/23(金) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【プロはこう見る 経済ニュースの核心】

 米国は8月1日に対中制裁関税第4弾を発表、同5日には中国を為替操作国に認定した。第4弾は9月1日から発動するが、スマホ、ゲーム、衣料品、おもちゃなど一部品目(1560億ドル相当)は、クリスマス商品の仕入れ時期を考慮し、実施時期を12月15日に先送りした。

 第4弾に関する6月中旬の公聴会では、「米国経済に悪影響を与えるので反対」を全米小売業協会、米国半導体工業会など業界団体や、大手企業、日系企業らが表明した。制裁関税分は小売価格に転嫁され、結局、米国の消費者が負担すると批判されていたから、当然の結果だろう。

■猛暑も米中貿易戦争も

 米国は輸入超過国として「ドル高」が好ましいが、トランプ政権は輸出産業、国内産業保護のため「ドル安」を志向。ドル高要因として、連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を批判、追加利下げを要求している。ドル安と制裁関税で輸入価格が上昇すれば、小売価格に反映され消費者はダブルパンチに見舞われる。

 ただ、8月14日に米国の10年債利回りと2年債利回りが07年以来、12年ぶりに逆転した。景気後退のシグナル点灯だけに、FRBは予防的利下げをしやすくなった。

 16年の統計だが、中国の対米輸出上位100社の国・地域別構成比のトップスリーは、台湾34%、中国本土31%、香港10%だが、企業別に見ると10位のデルを筆頭に24位マイクロン、26位インテル、28位GMなど米国9社がランクインしている。

 米国企業が、米制裁関税を受けて連結決算で利益率が低下すれば、企業業績にマイナスであり、株価も上昇しない。トランプ政権は、その点に気配りして、第4弾の一部発動を延期したのだろう。

 米中関係はヒートアップしているが、「対岸の火事」の日本は猛暑がぶり返している。商業施設などでは、屋外エアコン設置の動きが広がっている。パナソニックは4月、ダイキン工業は5月、それぞれ初の屋外エアコンを発売し、その売れ行きが想定を上回る勢いという。能美防災も同社初の噴霧式エアコンの販売が好調なようだ。

 米中がどうなろうと猛暑は変わらない。米中のクールダウンに期待するも、外国人への「おもてなし」で屋外エアコンのクールダウン関連に押し目妙味があろう。

(中西文行/「ロータス投資研究所」代表)

最終更新:8/23(金) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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