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「主体的・対話的で深い学び」は大丈夫?

8/23(金) 10:20配信

ベネッセ 教育情報サイト

新しい学習指導要領は、人類史上5段階目の社会である「Society(ソサエティー)5.0」(超スマート社会)時代を生き抜く資質・能力を、子どもたちに身に付けさせようとすることを目指しています。その新指導要領の小学校での全面実施が、いよいよ来年度に迫っています(中学校は2021年度から)。
全国の学校では指導要領の改訂前から、新指導要領の目玉である「主体的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング=AL)の授業改善に関心がますます高まっています。実際にはどうなっているのでしょうか。先ごろ結果が発表された今年度の全国学力・学習状況調査(以下、全国学力調査)で見てみましょう。

小学校の7校に1校で取り組みに遅れ

全国学力調査では毎年、学校や児童生徒に対する質問紙調査も行っており、近年は新指導要領をにらんで、主体的・対話的で深い学びに関連する項目も尋ねてきました。

学校のうち「児童生徒は、授業では課題の解決に向けて、自分で考え、自分から取り組むことができている」(「そう思う」「どちらかといえば、そう思う」の合計)と回答した割合は、小学校で85.7%、中学校でも82.8%に上り、前年度に比べ各2.0ポイント、1.6ポイント上昇しました。ただ厳しい見方をすれば、全面実施まであと半年余りに迫った小学校でも、7校に1校(「そう思わない」「どちらかといえば、そう思わない」の合計14.1%)で依然として取り組みが遅れていることになります。主体的・対話的で深い学びは、全面実施までの準備期間である「移行措置」でも奨励されているものですから、一層の奮起を期待したいものです。

児童生徒に対する質問紙調査では、前年度までに受けた授業で「課題の解決に向けて、自分で考え、自分から取り組んでいたと思いますか」という質問に対して「当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」と回答した割合が、小学校77.8%、中学校75.0%(前年度比各1.0ポイント増、1.1ポイント増)となっています。

教科の正答率とクロス集計してみると、学力向上にもつながっていることが明らかです。例えば小学校算数で、4段階のうち「当てはまる」と回答した児童の正答率が72.6%だったのに対して、「当てはまらない」では51.4%と、20ポイント以上の開きがあります。他の教科でも同様の傾向にあり、今回初めて実施された英語は各62.8%、44.9%でした。

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最終更新:8/23(金) 10:20
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