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「表現の不自由展・その後」中止を考える緊急シンポ 出展作家「表現の自由を守れ」と再開訴え

8/23(金) 11:10配信

BuzzFeed Japan

「天皇批判を第一としてつくっているわけではない」

昭和天皇の写真を燃やしているように見えるとして、多くの抗議の声が上がった作品の一つ、大浦信行さんの「遠近を抱えてPart2」は、昭和天皇の写真をコラージュした過去の版画作品「遠近を抱えて」に、今回の展示のために用意した動画を並べた作品だ。

「遠近を抱えて」は1986年に富山県立近代美術館に出展した。14点のシリーズのうちの10点を展示して、4展は美術館がコレクションとして買い取った。

展覧会は無事終わったが、その後、県議が「天皇を茶化して不敬だ」などと抗議し、右翼の街宣車52台が美術館と県庁の前で抗議行動をした。

美術館はその後、コレクションを売却し、残っていたカタログ470冊を焼却処分にした。大浦さんは裁判を起こして最高裁まで争ったが、棄却された。

今回は、問題となった4点の版画作品の隣で、新たに作った20分の映像作品を流した。

「問題にされたのは20分の映像の方で、天皇の写真が燃えているところだけを取り上げて『不敬だ』『反日』『反天皇プロパガンダ』という文脈で語られて、それが拡散されたのが現状。だけど20分見ていただければ、単なる天皇批判なんてしていないということがわかるはずなんです」

映像作品は、戦地に赴く従軍看護師が母親に書いた遺書をナレーションとして重ね、看護婦が蘇って天皇を燃やしているイメージで作ったという。

「彼女の中に抱え込まれた『内なる天皇』を燃やすことによって、昇華させていく。あるいは祈りと言ってもいい。そういう思いで作ったわけです。僕自身の中にある『内なる天皇』を認める作業で、それを従軍看護婦に託して作ったわけです」

そしてこうも語った。

「作者の意図は全てわからないとしても、この作品は単なる天皇批判だけを目的にして作っているんじゃないかもしれないなぐらいの疑問は持ってほしかった。だけど実際は燃えているところだけがエキセントリックに伝わっていくということで、非常に辛い感じはあります」

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最終更新:8/23(金) 11:10
BuzzFeed Japan

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