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クオリティオブライフ指数、世界1位の都市はスイス・チューリッヒのワケ

8/23(金) 17:00配信

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働き方改革などと並び、ミレニアル世代の間で関心が高まる「クオリティオブライフ」。

人生の質や、生活の質と訳されることが多いクオリティオブライフは、私たちが人生を送る上で満足度を表す指標のひとつだ。

2019年5月中旬、ドイツ銀行が行った最新調査レポートで、各都市のクオリティオブライフ・ランキングが発表された。ランキングで1位だったのは、スイスの首都チューリッヒ。

昨年1位だったニュージーランドの首都ウェリントンを抑え、今年は1位に君臨している。

今回は、同ランキングの総合順位を俯瞰しつつ、ランキングを構成する各指数に注目し、世界各都市がどのように評価されているのか解説しつつ、クオリティオブライフに関わるであろうその他の指数も交えて紹介する。

クオリティオブライフ指数の指標

今回発表された「クオリティオブライフ指数」は、世界56都市の生活の質を測り、その水準を調べてランキングにしたものだ。ドイツ銀行が行っている年次調査の第8回目となる。

これらの数値は、ドイツ銀行リサーチ会社がインターネットや二次的な情報源から投稿された価格や内容を調査して集められたデータを基に作成している。

具体的には、対象都市の生活の全体的な質に影響を与える以下の基礎サブカテゴリー8つを測定し、集計された。

(1)消費者購買力(購買力指数)
(2)地域の犯罪および安全性(安全性指数)
(3)ヘルスケアの利用可能性と総合的な質(ヘルスケア指数)
(4)一般消費財の総原価(生活費指数)
(5)住宅の価格帯(不動産価格対所得比)
(6)渋滞および通勤時間(通勤指数)
(7)全体的な公害(公害指数)
(8)地域の気候(気候指数)

クオリティオブライフ指数、ランキング結果と各都市の特徴

総合評価でトップとなったスイスのチューリッヒは、いずれのサブカテゴリーでも1位にはならなかったものの、総合的にトップの座を獲得した。

チューリッヒは購買力指数で2位、世界で3番目に安全な都市にランクされ、空気の質も高く5位にランクインして総合を押し上げ、1位となった。

逆に、物価はかなり高く、生活費指数は最下位の56位になっていたものの、全体のクオリティオブライフ指数は堂々の1位を飾った。

次いで、去年の総合1位から今回総合2位と、1位の座を惜しくも譲ったのはニュージーランドの首都であるウェリントン。短い通勤時間は世界2位、公害指数も2位を記録し、不動産価格対所得比でも世界5位に健闘した。

総合3位にランクインしたのは、デンマークの首都コペンハーゲン。通勤時間の短さや、公害レベルの低さ、ヘルスケア指数と安全性も世界5~7位と安定的に位置し、総合3位となった。

4位以下は、4位イギリス・エディンバラ、5位オーストリア・ウィーン、6位フィンランド・ヘルシンキ、7位オーストラリア・メルボルン、8位アメリカ・ボストン、9位アメリカ・サンフランシスコ、10位オーストラリア・シドニーとなっている。

この結果では、上位10都市の内5都市がヨーロッパ域内と、引き続き多くのヨーロッパ都市が高い生活環境を維持していることが分かった。その次に上位10都市で多い地域は、3都市のオセアニアであり、アメリカは2都市にとどまっている。

一方で、いくつかのヨーロッパの主要都市は、クオリティオブライフ指数ランキングを下げているのにも、注目が必要だ。

5年前の2014年の調査でトップの座を獲得していたドイツ・フランクフルトはマイナス12位で今年は13位に下落している。

フランス・パリは8位下がって36位、イギリス・ロンドンは15位下がって41位にランクダウンしており、全体の後半の順位に名を連ねている。

全体的に、東京以外の大都市は、ランキングの後半になっている点も注目に値する。

ナイジェリア最大の都市ラゴスは最下位、中国の首都北京と、フィリピンの首都マニラも下からそれに続いている。ニューヨークは家賃後の可処分所得では世界5位にも関わらず、クオリティオブライフ指数は31位に留まっている。

クオリティオブライフを求めるランキングは、大都市よりも「小さなグローバル都市」の方が優位性を持つようだ。

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最終更新:8/23(金) 17:00
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