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青く光る「オオカミの目」がイノシシ撃退 電気柵に比べて施工しやすく

8/23(金) 18:25配信

福井新聞ONLINE

 ブランド名を示す織物製タグ「織ネーム」を製造する日本ダム(本社福井県福井市清水杉谷町、内山忍社長)は、蓄光材を使った獣害対策商品を開発し、本格販売を始めた。オオカミの目玉を模した蓄光材が夜間、青色に光り、イノシシを威嚇する効果があるという。野生イノシシが感染源とみられる豚コレラが福井県内でも問題となる中、電気柵などに比べて施工しやすい点をアピールし、県内外で販路を広げたい考えだ。

【写真】畑に設置された「イノ用心」

 同社は、太陽光や照明の光を蓄えて発光する蓄光プレートを開発し、店舗などの避難誘導用の看板として使われている。短時間の照射でも高輝度で発光できるのが特長。この技術を獣害対策に活用できないかと2017年に検討を始めた。イノシシは青色を識別することから、動物が天敵とみなすオオカミに似せた「目」を青く光らせることが有効と考えた。

 開発した商品「イノ用心」は、長さ75センチ、重さ75グラムの支柱の上部に、目玉型の二つの蓄光材がバネでぶら下がっている。昼間に太陽光を蓄え、夜間に約8時間光る。設置方法は、水田の周囲などに5~10メートルの間隔を開け、支柱を土壌に約15センチ刺す。電源や配線は不要。風で目玉が揺れて不規則な動きをするため「イノシシが慣れることもない」(同社)という。

 17年秋以降、福井市やあわら市など県内外14カ所の水田や畑で試験施工。同社が設置した暗視カメラでは「イノ用心」に近づいたイノシシが後ずさる様子が確認できた。設置した農家からも「イノシシが来なくなった」という声が寄せられている。

 昨年から水田に「イノ用心」を設置している福井市美山地区の農事組合法人「HJK」の半原定男社長は「(設置する)間隔を狭めたり、電気柵や侵入防止用のネットと併用したりすることでさらに効果が高まるのでは」と話している。メーカー希望小売価格は1本1980円(税別)。同社によると、100メートルあたりで一般的な電気柵は約3万円だが、イノ用心は約2万円(10メートル間隔に設置)。蓄光材は半永久的に光り続ける。

 福井県によると、18年に鳥獣害に遭った県内農地の面積は146ヘクタールで、獣種別ではイノシシが約8割を占めた。商品開発部の乾義明課長は「軽くて高齢者でも簡単に取り外しできる。農作物被害に悩まされている方の役に立てれば」と話している。

福井新聞社

最終更新:8/23(金) 18:25
福井新聞ONLINE

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