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行列ができる農林水産省の”社食”。フレンチ出身の料理人が総料理長を務めるその理由

8/23(金) 18:22配信

テレ東プラス

農林水産省の庁舎内に、「手しごとや 咲くら」という職員向けの食堂があります。ランチタイムは一般向けにも開放していて、オープンは11時30分。いつも多くの人が、この店の料理を楽しみに行列を作っているそうです。

総料理長の伊藤誉志さんは、かつてフレンチの料理人でした。フレンチと職員食堂、一見ミスマッチに思える組み合わせですが、そこにはある共通点があったのです。

今回は職員食堂でありながら、この店を外来からの行列ができる人気店に育てた伊藤さんに、その料理へのこだわりを聞いてみました。

“受け身“の姿勢から生み出される食材仕入れのキホン

─「手しごとや 咲くら」さんでは、食料自給率をあげるべく国産食材を主に利用していると伺っています。メニューにも自給率が書かれていますが、どのように仕入れをしているのでしょうか?

「前日の18時から19時ぐらいに、明日の朝の仕入れについての情報が入ってくるので、そこから何を買い、どんなメニューをするかを毎日考えています。食材というのはその日に多く採れた旬のものが、一番安くて旨いわけじゃないですか。自分がこれを作りたいからとグランドメニューを作り、それに合わせて材料を買っていると、やりにくくてしょうがない。そうしていると、自然と国産の食材を使うようになり、自給率があがっていくわけです」

─毎日メニューを変えているんですか!? それはかなり手間がかかりそうですが。

「それはもちろん大変ですよ。だからこそ、皆さんは安定して大量に供給できる、海外の食材を使っているわけです。例えば、今日もサバのフィレで、これまで仕入れていたサイズのものが無くなってしまったんです。でも、もっと大きなサイズのもので、美味しくてグラムあたりの安いものがあるなら、それをカットして調理する。今月は『牛バラ中華風煮込み』を限定ランチとして出していますが、これもバックリブの端材を集めてもらって、まとまった量が安く手に入ったからこそ提供できたものです」

─「自分がこれを作りたい」のではなく、ある意味で受け身になることが、本当に美味しいものを作ることにつながると。

「このお店は農林水産省の職員の方の食堂なので、毎日の食事の選択肢になるように、少しでも安く提供したいという面もあります。そうなると、海外からの仕入れでは、どうしても大企業や他国に買い負けてしまう部分もあるので、国内で安くて美味しいものを探すのが自然なんです」

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最終更新:8/23(金) 18:22
テレ東プラス

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