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どう見ても刺身なのに…。気鋭の和菓子職人が作った斜め上行く「ようかん」が話題

8/23(金) 18:13配信

まいどなニュース

 ピンと立った切り口、鮮やかな色、みずみずしいツヤ…。

 「刺身みたいだろ。羊羹なんだぜ、それ」

【写真】お刺身から一歩進んで…「ひな寿司」も。どう見ても、お寿司です

 そんな驚きの写真がツイッターに投稿され、話題を集めています。投稿したのはイラストレーターの前川さなえ(@puninpu)さん。アニメ「タッチ」の上杉達也の名台詞ばりに(お笑い芸人のスギちゃんのネタみたい、という人も)ツイートしたところ、「感動のクオリティ」「ネコちゃんも間違えそう」などリプライが相次ぎました。

 購入した和菓子店「夢菓子工房ことよ」は三重県四日市市に本店を持つ人気店です。三代目の岡本伸治さん(45)は高校卒業後すぐ和菓子の道に入り、28歳で店の暖簾を継ぐと、めきめきと頭角を現し、あの人気番組「テレビチャンピオン」にも4度出演。近ごろ復活した「―極」でも腕を振るった気鋭の職人です。お話を聞いてみました。

 ―なぜよりによって「刺身」を?

 「この商品はお盆だけの期間限定で、今年初めて出したんです。本物そっくりの和菓子は、10年ほど前にテレビチャンピオンで初めて作って以来、ちょこちょこ作っていて…。ひな祭りにかけた『ひな寿司』という盛り合わせや、土用の丑の日に合わせてかば焼きそっくりのまんじゅうとか。そんな中、今回は刺身単体でやってみようかと」

 ―確かにナマモノはナマモノですけど…。頭の中がこんがらがりそうなほどの出来栄えですが、どうやって作るんですか?

 「今回の刺身はマグロとタイで、どちらも練りようかんです。血合いの部分は数滴ずつ色を垂らして微妙なグラデーションを出し、最後に『糸切り』という技法で表面のスジ模様を付けながら薄く切ります。大根の『つま』は牛乳かんで表現し、『お醤油』は黒糖蜜に少しだけしょう油を加えて、魚の醤油差しに。パッケージと大葉や菊などの飾りも刺身らしくしました」

 ―蜜におしょう油も入ってるんですか!

 「やっぱり、見た目のインパクトだけじゃなくて、食べて美味しいものでないと意味がないですから。甘い味ばかりなので、少し甘じょっぱさを加えてバランスを取っています」

 ―繊細なバランスの上に成り立っているんですね…。

 「そうですね。それが和菓子の魅力でもあります。刺身ではないですが同じくそっくり和菓子の『鮎の塩焼き』の作り方などはTicTokで配信していて、国内に限らず外国、特にタイの人にすごく観られてて。和菓子は古典的と思われがちですが、すごく可能性がある。実際に本物と並べると違いがあるとは思うんですが、今後も、見た人が思わずニコッとする瞬間、楽しくなる時間を作ってもらえるようなお菓子を作っていきたいですね」

 ちなみに、ツイッターに投稿した前川さんは、和菓子だと言わず、中学1年の息子と小学4年の娘に「これ食べる?」と出したそう。で、二人が食べようと箸でつまんだときの違和感に気付いたところで「これな、ようかんなの」というと、お兄ちゃんは「いやいや~まさかそんなわけ…(食べて)ようかんや!」と教科書通りって感じのリアクション!さらに妹さんも気に入って、何回も繰り返しては、ちゃんと醤油に見立てた黒蜜を小皿にとってつけて食べて楽しんだそうです。前川さん曰く「上品な甘さで美味しくいただきました。でも分かっていても一口目は脳が『???』となりましたが笑」とか。(ちなみに前川さんは子育て模様などを描いたマンガをブログ「ぷにんぷファミリー」につづっており、このエピソードも近日公開の予定だそうです)

 さらに、各方面から問い合わせもあったことから、「刺身ようかん」も24日から再販が決定しました。冷蔵庫で1週間は持つほか、冷凍で地方発送も可能だそうです。さらに岡本さんの創作意欲はとどまるところを知らず、お店のホームページやSNSでは、過去に手掛けたニワトリの工芸菓子など、驚きのお菓子が公開されています。

 「全部和菓子なんだぜ。な。ウソみたいだろ」

 そうです。私は達也派です。関係ないですね、すみません。。


(まいどなニュース・広畑 千春)

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最終更新:8/23(金) 20:22
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