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錦織圭も西岡良仁も大坂なおみも…全米OPは期待薄の根拠

8/24(土) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

武田薫【スポーツ時々放談】

 今年最後のグランドスラム、テニスの全米オープンが週明けに開幕する。

 予選は既に始まり、男子8人、女子3人の日本勢が奮闘中だ。本戦入りが決まっているのは、男子は錦織圭、その錦織に勝ったばかりの西岡良仁、そして女子は大坂なおみの計3選手。ただ、これほど期待薄の大会もないと言ってしまおう。

 錦織は前哨戦の3大会が、欠場に続き2度の初戦敗退。全仏オープンで痛めた右腕にサポーターを巻き、西岡にストレートで敗れたシンシナティの試合後は「息が苦しい」と謎のコメントを残した。

 その西岡もベスト8まで進んで棄権し、その理由が食中毒とは情けない。大坂なおみに復調の光が見えたかと思えば、シンシナティ準々決勝で膝を痛め途中棄権……かつては神風を信じ、いま東京オリンピックの冷夏を祈る我々も、これではさすがに期待できない。

 錦織は期待が薄いほど活躍するとの“神話”まがいの説がある。全米と相性が良く、決勝に進んだ5年前は大会前の会見で欠場までにおわせたし、昨年も病み上がりながらベスト4に上がった。だが、どうも雰囲気が良くないのだ。

 先週、全日本ジュニア選手権の会場で珍しい人物に会った。ジミー・アリアスは80年代にポスト・マッケンローを託された米国の若手ナンバーワンだった。残念ながら肘を痛めて早くにコートを離れ、いまはフロリダのIMGアカデミーのヘッドコーチを務める。IMGアカデミーは、錦織や西岡、ウィンブルドンジュニアで優勝した望月慎太郎が拠点とする名門キャンプである。

 錦織と西岡が対戦する日だったので、アリアス・ヘッドコーチに印象を尋ねると「西岡にチャンスがある」という意外な答え。

 この夏、西岡のガッツプレーは絶好調だったが、錦織は世界ランク5位(当時)。そして、結果はヘッドコーチの予想通りだった。西岡の「どんなボールも返せる」というメンタリティーへの評価は定着している。それと同時に、西岡の頑張りを上回る錦織の周辺情報がヘッドコーチの耳に届いていないということではないか。

■マクラクラン勉とダブルス

 焦点が絞れていない雰囲気もある。9月の楽天オープンで、ニュージーランドから移籍したマクラクラン勉とダブルスを組むというニュースは、テニスファンにはそれほどうれしくない。東京オリンピックを想定していると考えるのがスジだし、錦織はダブルスもうまいからメダルチャンスはあるだろう。だが、テニスやゴルフのトップが、メジャーを前にオリンピックの話題をチラつかせちゃオシマイだ。来年のオリンピック騒動は目に見えている。全米はラストチャンス、それくらいの気迫が欲しいが、どうやらボーッと見ているしかないようだ。

(武田薫/スポーツライター)

最終更新:8/24(土) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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