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田中恒成、7回逆転劇は甲子園4強母校の再現…悶絶ボディーでV2「負ける気はしなかった」

8/25(日) 6:05配信

スポーツ報知

◆プロボクシングWBO世界フライ級(50・8キロ以下)タイトルマッチ12回戦 ○田中恒成(7回 TKO)ジョナサン・ゴンサレス●(24日・名古屋市武田テバオーシャンアリーナ)

 WBO世界フライ級王者・田中恒成(24)=畑中=が同級1位ジョナサン・ゴンサレス(28)=プエルトリコ=から7回に3度のダウンを奪い、TKO勝ち。2度目の防衛を果たすとともに、デビューからの連勝を14に伸ばした。手数で勝るゴンサレスに対し、6回までジャッジ1人が最大4ポイント差をつける劣勢。だが高校野球夏の甲子園で、初戦から7回にビッグイニングを作って初の4強入りを決めた母校・中京学院大中京(岐阜)にあやかるように、王者も鮮やかな逆転劇を見せた。

 母校が甲子園で連日見せた7回の逆転劇を、田中が再現した。7回1分20秒過ぎ、連打でゴンサレスが倒れると30秒後、右ボディーで2度目のダウン。さらにえぐるような右ボディー3連発。バットならぬグラブの連打でこの回、3つ目のダウンだ。気力で立ち上がった挑戦者の、生気を失った動きにレフェリーが試合を止めた。

 「7回が始まる前、そういえば(畑中清詞会長が)『母校のように7回KO勝ち』と言っていたのを勝手に思い出して…。行けたら行こうと思った」。3回に右ボディーでダウンを奪ったものの、4回に「顔には当たっていない」のにバランスを崩してダウンを奪われた。初回から手数で下回り、6回を終えた段階で1人が4ポイント差をつけるなどジャッジは0―2で劣勢だった。

 「ちょっと難しい、うまくいかない試合だった。ただ、負ける気はしなかった」と田中。劣勢を感じた父の斉(ひとし)トレーナー(52)が7回直前、“打てのサイン”を送る。「自信をもってMAXで打ち込め」。7月8日、母方の祖父・水野高尋さんが78歳の誕生日に亡くなった。「応援してくれていた。(勝利を)天国に届けたい」とリング上で、優しく見つめる祖父の遺影に感謝した。

 兄の亮明(25)=中京学院大中京高教=は、サウスポー対策としてスパーリング相手を務めてくれた。11月の全日本選手権(鹿児島)で来年の東京五輪切符を目指す兄に「今度は僕が協力したい」と恒成。亮明は「勝ってくれて、僕も励みになる」と力を込めた。

 畑中会長によると「フライ級は次で最後」。統一戦も含めてマッチメイクを進める。「いい舞台を作ってくれることを願っています」と田中。来年は兄が東京五輪出場、そして恒成はWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(30)=Reason大貴=に次ぐ日本人2人目の4階級制覇という夢を追う。(谷口 隆俊)

 ◆田中 恒成(たなか・こうせい)1995年6月15日、岐阜・多治見市生まれ。24歳。3歳から空手を始め、小5でボクシングに転向。岐阜・中京高(現中京学院大中京高)では全国4冠。高3時の2013年11月、B級(6回戦)でプロデビュー。15年5月、国内最速5戦目でWBO世界ミニマム級王座を獲得した。16年12月に同ライトフライ級王座を獲得。18年9月には同フライ級王座を奪取し、世界最速タイとなる12戦目での3階級制覇を達成した。14戦14勝(8KO)。身長165センチの右ボクサーファイター。

最終更新:8/26(月) 3:09
スポーツ報知

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