ここから本文です

不登校を生む教育現場の課題(2)「スポーツ推薦」「スクールカウンセラー」の真実――子どもが不登校・ひきこもりにならない/から脱出するための子育て術

8/24(土) 16:00配信

本がすき。

【ハルトくんの事例】

(現在、通信制高校2年生。野球のスポーツ推薦で高校入学後、不登校になり、退学)

中学3年生の時、ある大会で活躍したハルトくんが、都心の私立高校のスカウトの目に留まり、チームの監督の薦めもあり、この私立高にスポーツ推薦で入学しました。

順風満帆に見えたハルトくんでしたが、野球部のグラウンドが電車で1時間以上かかる郊外にあったのが誤算でした。

朝は5時に家を出て、朝練をこなしてから授業を受け、放課後に部活でみっちり練習して帰宅すると、いつも夜10時をまわっていました。監督や先輩からのいじめはなかったものの、あまりに厳しく長時間にわたる練習で、身も心もすり減ってしまったのです。

勉強して大学進学を目指す普通コースと、部活で結果を出して推薦で大学進学を目指すスポーツコースでは、校舎の場所も違い、グラウンドのすぐ隣がスポーツコースの校舎でした。当然、部活を休んだのに、学校だけに行ける雰囲気ではありません。

ハルトくんは部活に出なくなると同時に、学校にも行かなくなりました。行かなくなって1週間くらいしてから、学校だけに行ってみたのですが、ハルトくんが教室に来ただけで、クラスの空気が一変したといいます。

「異様な空気で、とてもその場にいられませんでした」とハルトくんは振り返ります。

スポーツコースから普通コースへすぐ移りたいと学校へ願い出たものの、受け入れてもらえず、それ以来、学校へは一度も行かず、1年間ひきこもってゲームばかりしていたそうです。その後、ひきこもりから脱出して、通信制高校に編入学しました。

ハルトくんは「スポーツ推薦で入学すると、あまり勉強は教えてもらえずにスポーツばかりやらされますが、そのスポーツがうまくいかなくなったら、学校にいられず、進学の道も閉ざされてしまいます。将来生きていくためには、やはり勉強して高卒資格を取ったり、大学に進学したりすることが大事です」と言い、今は大学受験に向けて勉強しています。

2/3ページ

最終更新:8/24(土) 16:00
本がすき。

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事