ここから本文です

80歳でも加入できる死亡保険?シニア向け保険は本当に「終活」に向いているの?

8/24(土) 18:50配信

ファイナンシャルフィールド

「終活保険」いくらくらい払い込むの?

それでは、「終活保険」や「葬儀保険」の具体的な事例を見てみましょう。次の保険料試算の前提条件は、【新規加入時期等:60歳・男性、保険金額:200万円】としてみました。

3つの商品例だけなのでシニア向け保険商品の全容はイメージできないかもしれません。また、加入時年齢や性別、そして何歳まで生きるかによっても保険料の負担状況はさまざまです。とはいえ、仮に90歳まで生きるとした場合、わずか3例だけで払込保険料総額に【216万円台~774万円】と3倍以上もの差があるのは驚きでした。

そして、若い頃に加入した終身保険であれば払込保険料総額よりも死亡保険金額が大きいこともありますが、3例では死亡時に200万円の保険金を受け取るためにそれ以上(場合によっては何倍もの)の総額の保険料を払い込むことになるわけです。

まとめ

保険商品を巡る現状として思い浮かぶのは、【長引く低金利で資金運用が難しい】、【ネットやIT技術などを駆使して省力化・コスト圧縮をはかったとしても、保険金支払いには回らない一定の経費が保険料には含まれる】などです。そして、今回の3例はいずれも【持病等があっても加入しやすい分だけ保険料が割高に設定されている】ともいえます。

葬儀費用をこれから毎月徐々に準備するのであれば、(これも何歳まで生きるかによって状況は変わりますが)保険ではなく預貯金の積立などの方がおトクに資金確保できる場合もあるでしょう。

預貯金や有価証券は、本人死亡時に一旦凍結されて遺産分割協議を経ないと引出しや換金ができない問題があります。しかし、預貯金の一部は仮払いできるよう今年7月から制度改正されました。

また、もしも葬儀費用に見合う資金を既に持っている場合には、一時払い終身保険(健康状態の告知なしに加入できるタイプもあり)を利用する選択肢もあるでしょう。シニア向け保険について、目的や本人の健康状態別に各種商品を比較できるサイトや相談窓口も色々用意されています。

「何歳まで生きるのか」は予測不能でしょうが、それ以外の変数のイメージを固めながら、葬儀費用に代表されるおカネ面での「終活」にも時間的余裕をもって備えていきたいものです。

出典:(※)厚生労働省「平成30年簡易生命表の概況」

執筆者:上野慎一
AFP認定者,宅地建物取引士

ファイナンシャルフィールド編集部

2/2ページ

最終更新:8/24(土) 18:50
ファイナンシャルフィールド

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事