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ロードテスト トヨタGRスープラ ★★★★★★★★☆☆

8/24(土) 11:50配信

AUTOCAR JAPAN

はじめに

カルトな人気を誇るA80こと先代モデルの生産終了により、4代を数える系譜が断たれてから17年。ついに蘇ったスープラについて語るにあたり、避けて通れないのがBMWとの関係だ。本題に入る前に、そこに触れておこう。

【写真】スープラ詳細&歴代モデルアルバム (68枚)

事の起こりは2012年、トヨタとBMWが水素燃料電池や電動化技術、軽量素材などの開発における協力関係を強化した際に遡る。新型スポーツカー開発はその共同事業の一環で、これがBMWでは新型Z4、トヨタではすでに10年以上も途絶えていたフラッグシップスポーツへと昇華することとなった。

エンジニアリング的に見れば双子のようなものとなるスープラとZ4は、いずれも本国では生産されていない。メルセデスがGクラスを、ジャガーがIペースを任せる、オーストリアのマグナ・シュタイアの工場から世に送り出される。日本国内向けのセリカXXも含め、スープラを名乗るクルマが日本国外で生産されるのは、これがはじめてだ。

賛否を呼んだのは、この計画の分担具合だ。トヨタは、BMWを理想的なパートナーだと述べた。ガズー・レーシングを意味するパフォーマンスブランド、GRのトップレンジとなるスープラの個性のコアは直6ガソリンユニットにあり、もしも優れた直6ユニットを大きな規模で手に入れようとすれば供給元は限られるからだ。

しかし、それだけではプラットフォームやホイールベースの数値、ギアボックスや電装系までもBMWとシェアする理由を完全に説明しているとはいえない。もちろん、それはコストダウンという要素を抜きに考えられないのだ。

今やトヨタの顔である豊田章男社長は、かつてドライビングの腕をA80で磨いたといい、スープラ復活のエンスージアスティックな立役者とされる。だが、社長が旗振り役のプロジェクトではあっても利益を生むことは求められる。

競争の熾烈な現在のマーケットで、新型スポーツカーを完全新開発するにあたって利益を見込みたいなら、その可能性を高める最善策は先行投資する固定費を他社と折半することだ。トヨタが86で、スバルをパートナーとして成功したケースは、改めて引き合いに出すまでもないだろう。

そうして生まれたGRスープラは、ポルシェやアルピーヌ、そして兄弟分のBMWと比べてどうなのか。なにより、トヨタ車としてはどのようなもので、安からぬ価格を正当化できる実力を備えているのだろうか。

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最終更新:8/24(土) 11:50
AUTOCAR JAPAN

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