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【巨人】M20点灯!“ダイナマイト・シンゴ”「奇跡」のサヨナラ弾へ、原監督「2つの決断」

8/25(日) 6:04配信

スポーツ報知

◆巨人8X─6DeNA(24日・東京ドーム)

 首位・巨人が劇的に今季初めて優勝マジック「20」を点灯させた。1点を追う9回2死、「あと1人」から2四球で一、二塁とチャンスメイクすると、坂本勇が左前に同点打を放ち、延長戦に持ち込んだ。そして11回。先頭・重信が右前安打と二盗で好機を演出。“ダイナマイト・シンゴ”こと代打・石川がプロ初のサヨナラ弾となる3号2ランをバックスクリーン右へ叩き込んだ。現時点で最短Vは9月6日。5年ぶりのリーグ優勝へ、勢いは加速する。

 打った瞬間、石川は右手を上げた。勝った。サヨナラだ。そこまでは確信できたが、想像以上に打球は伸び、中堅スタンド右に消えた。「奇跡だと思います。外野が前に来てるのは分かってたので、越えるとは思ったけど、入るとは」。ヘルメットを投げ飛ばし、本塁を囲んだ仲間の輪に突っ込む。叩かれた。水を浴びせられた。もみくちゃの末に顔を上げると、手を広げた原監督が待っていた。思い切り、胸に飛び込んだ。

 死闘に最高のフィナーレをもたらした。延長11回無死二塁。2ボールから代打で登場し、劇的3号サヨナラ2ラン。打席に入る前、坂本勇から「3球振って帰ってこい」と耳打ちされ「1球目のストライクを見逃した時に勇人さんの顔が見られなかったです」。目を真っ赤に充血させたお立ち台で、ちゃめっ気たっぷりにファンを沸かせた。

 演出したのは、指揮官の勝負手だった。延長11回、先頭の重信が右前安打で出塁。「2つの決断はあった」。次打者は投手の田口。そのまま打席に向かわせた。初球、ボール球にバントの構えからバットを引いた。そして続く2球目。重信がスタートを切った。エスコバーはバントと決めつけたように足を上げて投げ、重信はヘッドスライディングで二塁を悠々と陥れた。相手の心理を読み切った策で、得点圏に走者を送ったところで代打・石川。球場のボルテージは最高潮に達した。

 「あそこで思い切ってスチールをね。非常に大きかったと思う。田口はその役割を終えて、なおかつ2ボールというカウントで(石川に)バトンを渡した。いい感じで回ったね」

 思い切ってやってこい。責任はベンチが取る。それが指揮官の流儀だが、百戦錬磨の名将しかできない采配だと言っていい。

 5連敗中と苦戦していたDeNA戦を劇的に制した。勝ちパターンの中川が8回に3点リードを逆転される嫌な雰囲気も、勝ったことで全て前向きに反省できる。「本来はすんなり勝ちゲームにしなければいけない。そんな中で今日は、結果的にサヨナラ勝ちを得たのは、これはやっぱり大きい」と原監督はかぶとの緒を締めることも忘れない。

 さぁ、5年ぶりの優勝へ、遮るものはなくなった。ついにマジック20が点灯した。「もうちょっと小さな数字になったら言いたいこともあるが…ちょっと大きすぎるね、まだね。どうぞ、その辺はお騒ぎいただいて。我々は達観したところで見ておくというところです」と指揮官。優勝の輪郭はハッキリと見えても、まだ何もつかんだわけではない。慢心せず、これまで通りを貫く。その繰り返しが歓喜の瞬間をもたらす。(西村 茂展)

最終更新:8/26(月) 6:17
スポーツ報知

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