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渡名喜風南、2大会連続の銀…またビロディドの高い壁

8/26(月) 6:04配信

スポーツ報知

◆柔道 世界選手権 第1日 ▽女子48キロ級決勝 ○ダリア・ビロディド(優勢)渡名喜風南●(25日、日本武道館)

 大会が開幕し、女子48キロ級で17年女王の渡名喜風南(24)=パーク24=は2大会連続の銀メダルだった。昨年に続いて決勝で対戦したダリア・ビロディド(ウクライナ)に優勢負けしたが、来年の東京五輪に向けて最大のライバルとの差を着実に縮めた。

 最大のライバルにあと一歩及ばなかった。ビロディドとの決勝。払い腰で先に技ありを奪われたが、渡名喜は果敢に攻め続け、受け身となった相手に2つ目の指導が与えられた。「勝つ自信しかなかった」。逆転はならず、悔し涙を流したが、前回決勝の一本負けなど3戦全敗だった天敵に内容は紙一重だった。この1年、組み手の徹底など対策に多くの時間を割き「昨年は何もできずに終わってしまった。前よりはいい内容だった」と手応えも得た。

 3月中旬の稽古中に左膝内側じん帯を痛め、本格復帰まで約2か月を要した。畳に上がれない時間、「試合後じゃない日常で見ることはあまりなかった」という自身の映像を確認するようになった。ビロディド戦を中心に不利な体勢で頭を下げたり、後ろに下がるくせ。毎日1時間半、弱点に向き合い、気になった場面は何度もスロー再生した。

 女王奪回に向け、“肉食女子”にも変貌した。1月中旬に1週間、単独でモンゴルへの武者修行を敢行。17年世界選手権銀メダルのムンフバットら代表選手とモンゴル相撲で組み合い、山を駆け上って課題の体幹を強化した。ムンフバットからは「肉を食べないと強くなれないよ」と勧められた。それまでは時々、鶏肉を食べる程度だったが、食卓には牛肉や豚肉など毎日、肉を並べるようになった。

 座右の銘は「死ぬこと以外かすり傷」だ。1回戦で敗れた大学1年の全日本ジュニア選手権の直後、「そういう言葉もあるくらいだから、負けたことに対してそこまで一喜一憂しない方がいい」と母に送られた言葉だ。敗戦やけがを糧に3大会連続で決勝を戦った姿に、全日本女子の増地克之監督も「(ビロディドとの差は)すごく縮まったと思う」と認めた。24センチの身長差がある世界女王は東京五輪金メダルへ、乗り越えなければいけない存在だ。だが、その高い壁に手はかかりつつある。(林 直史)

 ◆渡名喜 風南(となき・ふうな)1995年8月1日、神奈川・相模原市生まれ。24歳。9歳で相武館吉田道場で柔道を始め、相原中、修徳高を経て帝京大では医療技術学部。2017年世界選手権、マスターズ大会優勝。18年4月からパーク24に進み、同年世界選手権2位。148センチ。得意技は小外刈り。左組み。両親が沖縄出身で名前の由来は「お母さんが“風ちゃん”て呼びたかったから」。

最終更新:8/27(火) 8:44
スポーツ報知

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