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NZモスク銃乱射事件、5か月たってもライブ動画がフェイスブックに

8/25(日) 10:04配信

The Telegraph

【記者:Charles Hymas】
 ニュージーランドのクライストチャーチにあるモスク(イスラム礼拝所)で今年3月に発生し、51人が犠牲となった銃乱射事件で、男が信者らに発砲する様子を映した動画がフェイスブックでライブ配信されたが、事件から5か月が経った今でも、動画が視聴できる状態になっている。

 白人至上主義者を自称するブレントン・タラント被告が半自動小銃を持ってモスクに入り、信者らに無差別に発砲する様子を映した動画には、暴力的または露骨な描写が含まれる可能性を警告するフィルターがかけられているだけだ。

 つまり、フェイスブックのアルゴリズムが暴力的な内容だと認識したにもかかわらず、モデレーター(投稿を監視する担当者)がこの動画に気付いていないことを示唆している。そのため、ユーザーがただ「ビデオを見る」をクリックすれば見られる状態になっている。

 動画は3月15日に投稿されて以来、何の明白な措置も取られないまま、インターネット上に残されてきた。動画を宣伝するためにアラビア文字が使用されているが、アラビア文字はソーシャルメディア(SNS)のプラットフォーム上で、暴力的なコンテンツを検知する障壁になることが分かっている。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の動画がその一例だ。

 英政府は現在、有害動画を禁止する法案を審議しているが、可決されればこの動画は違法になるだろう。英デジタル・文化・メディア・スポーツ省は有害動画について、通信、放送に関する規制機関である情報通信庁(オフコム)が規制すべきだとしている。

 クライストチャーチの銃乱射事件の動画は、世界知的財産執行センターのエリック・ファインバーグ氏が発見した。同氏は、アラビア語やその他の言語で書かれたテロリスト同士のメッセージのやりとりや婉曲表現などを検知し、プラットフォームで見逃された情報を追跡できる技術を開発した。

 ファインバーグ氏は次のように話す。「攻撃から5か月たったが、この動画は数多く発見されている。フェイスブックの誰かが問題の原因を突き止めているはずだと思うだろうが、それでもいまだにこの動画が見つかっている」「オフコムと議論されている新法がうまくいくとはあまり思えない。というのも、私や私が開発した技術を除いては、それをどう見つければいいのか誰にも分からないようだからだ」

 本紙もまた、ISによる複数の投稿を発見している。その中には、ISによって殺害された犠牲者らの、目を背けたくなるような画像もあり、本紙が掲載してから3か月が経つにもかかわらず、いまだにインスタグラムで見られるようになっている。

 英「インターネットの安全に関する子どもたちの慈善団体連合」で事務局長を務めるジョン・カー氏は、「相応の対応を取るとするプレスリリースを公表することが、相応の結果を生んでいるようには思えない」と話し、「法の力を用いてこうしたことを実現しなければ、この有害な茶番劇は今後も続いてしまうだろう」と指摘した。【翻訳編集】AFPBB News

「テレグラフ」とは:
1855年に創刊された「デーリー・テレグラフ」は英国を代表する朝刊紙で、1994年にはそのオンライン版「テレグラフ」を立ち上げました。 「UK Consumer Website of the Year」、「Digital Publisher of the Year」、「National Newspaper of the Year」、「Columnist of the Year」など、多くの受賞歴があります。

最終更新:8/25(日) 10:04
The Telegraph

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