ここから本文です

相続対策は財産の可視化から! 財産目録の作成方法の基本を解説(1)

8/25(日) 18:23配信

ファイナンシャルフィールド

親世代にとって、子供が独立し、リタイアが間近に迫る頃は、そろそろ相続のことが気になり始める時期ではないでしょうか? また、財産を引き継ぐ側である子の世代にとっても、相続税が課税されるのか、課税されるのであれば納税資金は準備できるのか、といったことは気になるところでしょう。

本稿では、家族で財産の状況を共有し、相続対策を検討する際に有効なツールである財産目録(財産・債務一覧表)の基本について、数回にわたって解説します。1回目は財産目録作成の目的と手順についてまとめます。

相続対策が必要となっている背景

財産目録の作成手順の解説に入る前に、まずは、それが必要となっている背景について確認しておきましょう。国税庁の統計情報によると、平成29年において相続税の課税対象となった被相続人数は11万1728人であり、亡くなった人のおおむね12人に1人は相続税が課税されています。

平成27年以降に発生した相続については、相続税の基礎控除額が引き下げられたことにより、課税対象者数が大幅に増加しており、同年以降で課税価格が5000万円以下の層の全てと、5000万円超~1億円以下の層の一部は、基礎控除除の引き下げ後に新たに課税対象になったと考えられます。

特に都市部では、直近の地価上昇などで、いわゆる「資産家」とはいえない層においても相続税が課税される状況になっており、早い段階からの相続対策が求められるのです。

財産目録を作成する目的

財産目録を作成する目的としては、大きく次の2点を挙げることができます。


(1)相続対策を検討する際の基礎資料になる。
財産目録の作成により、財産の状況を正確に把握することで、実行すべき相続対策の検討につながります。例えば、節税の観点では、財産が預金や有価証券に過度に偏っていることが分かれば、不動産の購入により相続税評価額を引き下げることが対策の一つになるかもしれません。

また、納税資金確保といった観点では、財産のほとんどが不動産であり、想定される相続税額に対して、現預金が不足していることが分かれば、納税準備として資産の流動性を確保するといったアクションをとることができるのです。


(2)相続人に財産の状況を伝えることができる。
財産目録の作成により、相続人に対して財産の状況を正確に伝えることができます。もし、相続人が相続財産のなかに債権が含まれることに気付いていなければ、時効で消滅してしまうことも考えられます。

また、相続財産に投資商品があることを認識していなければ、相続人が知らないうちに損失が大きく膨らむといったおそれもあります。財産目録で財産を可視化することで、こういった事態を防ぐことができます。




また、相続人が相続の開始があったことを知った日から10ヶ月以内に相続税の申告を行う必要があります。あらかじめ財産目録を作成しておくことで、遺産分割協議や申告手続きを円滑に進めることができるといった側面もあるでしょう。

1/2ページ

最終更新:8/25(日) 18:23
ファイナンシャルフィールド

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事