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ドコモの次世代型販売店、店名から「ドコモ」を外した理由

8/25(日) 11:51配信

ニュースイッチ

「dガーデン」、契約以上の価値提供を!

 NTTドコモは、2019年度中に次世代型ドコモショップ「dガーデン」を10店舗に増やす。おしゃれなカフェのような雰囲気の中、くつろいで店員の説明を聞けることで顧客満足度の向上につなげる。一方で、メルカリなど協業企業のサービスや携帯端末充電器、電動自転車のシェアリングサービスも提供。スマートフォンで利用できる各種サービスの体験場にもすることで、携帯電話料金だけに頼らない収益源を強化する。

 東京・五反田で4月に新設したdガーデン第1号店。店内はおしゃれなソファやカウンターで店員がタブレット端末片手に契約の説明をしていた。中央に設置したカフェカウンターではdポイントクラブ会員向けにコーヒーを無料で提供。専用タブレットで電子雑誌読み放題サービス「dマガジンfor biz」を閲覧し、くつろぐ来場客もいる。

 かつて、ドコモショップは1―2時間待ちが当たり前だったが、現在では客の約8割が前日までに来店予約をするようになったことで待ち時間が大幅に減った。次の段階が効率的な説明と来店時の顧客満足度の向上だ。タブレット端末を使い、顧客の好きな場所で商品や契約の説明をできるようにした。

 店内のスマホ教室の隣に連携企業のサービスが体験できるコーナーを設けた。スマホ教室の利用者の主流である60―70代に例えば連携企業のメルカリの発送を体験してもらうことでdガーデンの顧客満足度が上がり、メルカリもシニア層の開拓という相乗効果を生み出せる仕組みだ。

 ドコモの北村貞彦代理店担当部長はdガーデン設立の背景に、2018年5月、顧客識別手段を従来の携帯電話番号から自社ポイント「dポイント」会員中心に切り替えたことを挙げる。スマホ決済や映像コンテンツ配信などdポイントを軸にさまざまなサービスをスマホで提供する時代となる中、「販売店も携帯電話の契約以上の価値を提供できる場に進化させる必要性を感じた」(北村担当部長)からだ。

 この一環として、今秋にプレサービスを始める第5世代通信(5G)もdガーデンで体験可能にする。VR(仮想現実)ゴーグルを装着し、選手の視点でスポーツをリアルタイム観戦するサービスのほか、資本・業務提携した米マジックリープの複合現実(MR)用眼鏡型端末を用いて各店舗の利用者同士がMR空間内でゲームをすることを検討している。

 dガーデンという名前には「ドコモ契約者以外にも開かれた空間にするため、ドコモという名前を外している」(別府功士ブランドショップ担当課長)狙いもある。スマホ経由で使える各種サービスの軸となる「dポイントクラブ」はドコモの携帯契約者でなくても会員になれる。dガーデンにはドコモ契約者でないdポイントクラブ会員を自社の経済圏に呼び込むことで携帯電話料金だけに頼らない体制を作る狙いもあると言えそうだ。

日刊工業新聞・水嶋真人

最終更新:8/25(日) 11:51
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