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すぐ自慢する自信過剰な子[教えて!親野先生]

8/26(月) 10:20配信

ベネッセ 教育情報サイト

教育評論家の親野智可等先生が、保護者からの質問にお答えします。

【質問】
小学1年生の娘が自信過剰で心配です。
参観日では自分が一番字がうまいと自慢。縄跳びも一番うまいと自慢。
家では小学3年生の兄をライバル視して、兄より宿題を早くやれると自慢。テストの点がいいなどと自慢。このまま自信過剰な大人になるのではないかと心配です。
つい「字はうまいけど絵は下手」などと嫌みを言ってしまうこともあります。パパが勝ち負けや点数で評価するタイプなのも心配です。

こだわりっちさん(小学1年 女子)

【親野先生のアドバイス】

拝読しました。
子どもの自慢話や自信過剰な言動は、親としては心配になりますよね。

でも、この年代ではありがちなことなので、それほど心配する必要はないでしょう。
私の経験でも言えることですが、自信過剰な言動も今がピークで、中学年以降だんだん落ち着いてきます。

子どもなりにいろいろな経験をする中で、自分を客観的に見られるようになることが大きいと思います。
また、自信過剰な言動を繰り返していると人間関係的にもよくないということもだんだんわかってきます。
ですから、このまま自信過剰な大人になると心配する必要はありません。

むしろ、急速に自信を失ってしまいすぎることのほうが心配です。
というのも、低学年くらいまでは自信があった子が、中学年以降、急速に自信がなくなっていく例がけっこうあるからです。

それに、日本の子どもは各種の国際比較調査で「自分に自信がある」と答える子の割合がいつも低いという事実もあります。

ですから、この年代特有の自信過剰から、うまくソフトランディングして本当の自己肯定感を持てるようにしてあげることが大事です。

そのためには、「字はうまいけど絵は下手」など、子どもの能力を否定する言い方はやめるべきです。

また、「お前は口ばっかり」「嘘つき」「いじわる」「ずるい」などの人格否定の言葉、「お前なんかいない方が良かった」「きらい」などの存在を否定する言葉は絶対NGです。

また、パパさんとも話し合って、勝ち負けや点数で評価するのはやめてもらったほうがいいですね。

ただし、子どもが「また一番になった」とうれしそうに言ってきたときに、「順番よりがんばったことが大事だよ」といきなり跳ね返すのもよくありません。
まずは、そのうれしい気持ちに共感して、一緒に喜んであげることは大事です。

そのとき、「いつも一番ですごいね」とあおるような言い方ではなく、「がんばったね。ママもうれしいよ」などの言い方がいいでしょう。

今後、成長する過程でうまくいかないことや、よい結果が出せないことも出てくるはずです。そういうときの対応の仕方が非常に重要になってきます。

「あなたは自信過剰で自慢ばかりしてる」「口ばかりじゃん」などと責めるのは絶対やめましょう。

まずは「くやしいね」「残念だったね」「そういうこともあるよ」など、本人の気持ちに共感してあげてください。
その後で、積極的にチャレンジした事実や目標に向かってがんばった姿ほめてあげてください。

また、日頃から娘さんの存在そのものを無条件で肯定する言葉を贈ってあげてください。
例えば、「大好きだよ」「ママとパパの子どもになってくれてありがとう」「あなたは私たちの宝物」「あなたと一緒にいられて幸せ」などの言葉です。

子どもにとってこういう言葉は本当にうれしいものです。
親が自分の存在を肯定してくれると、子どもも自分自身を肯定できるようになり、自己肯定感が持てるようになります。

私ができる範囲で、精一杯提案させていただきました。
少しでもご参考になれば幸いです。
みなさんに幸多かれとお祈り申し上げます。

プロフィール
親野智可等
教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

最終更新:8/26(月) 10:20
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