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バーベキューで回ってきた大麻を吸い「寂しさ消えた」 プロの夢、挫折で依存状態に 薬物からの「復活」ミュージシャン春翠(上)

8/26(月) 6:05配信

琉球新報

 慰霊の日、沖縄コンベンションセンター。スポットライトを浴び、肩からアコースティックギターをぶら下げ、ミュージシャンの春翠(しゅんすい)(34)=岐阜県出身、与那原町=は「Beautiful life」(素晴らしき人生)と何度も歌い、繰り返していた。

「何度も死のうとした」薬断ち切れず入院3回 沖縄のリハビリ施設で仲間に支えられ「もう一度歌いたい」 薬物からの「復活」ミュージシャン春翠(下)

 ステージの翌日、フェイスブック上で一つの告白をした。「僕は薬物依存症者です」。10年間隠し続け、今だからこそ、やっと伝えることができた。「もともと沖縄に来たのは薬物依存の治療のためだった。ずっと本当の理由をごまかしてきてごめんなさい」

依存症 頭によぎらず

 春翠が初めて薬物を経験したのは、米国だった。

 高校、大学と打ち込んだ音楽活動。卒業後はミュージシャンとして生活していくことに何の疑いも持っていなかった。こんなに頑張ってる、プロになれる。しかし、思い描いた自分とは程遠かった。「もう駄目なんだ、夢が終わるんだ」。逃げるように米国へ渡った。

 友人に誘われて参加したバーベキューで回ってきたのは、大麻だった。川原には地元の人もたくさんいた。米国ではわりと一般的な光景だ。興味本位で吸ってみると、これまでずっと抱えていたむなしさ、寂しさ、無力感が、ひとときの間だけすーっと消えた感じがした。

 自ら大麻を買うまでに時間はかからなかった。毎日の仕事は淡々とできている。生活するのに支障はない。「依存症なんて言葉、頭によぎったことはなかった」

「違法ではない」と脱法ドラッグに

 帰国し「ないならないで困らない」とも思っていた大麻を、無意識に探していた。満たされない心が求めていた。違法なのは知っていた。自分にも社会にも、罪悪感があった。すぐにでもやめたかった。

 そんな中で知った「脱法ドラッグ」。当時は店頭でも気軽に購入することができた。「違法ではない。これなら大丈夫だよな」と自分に言い聞かせ、使い続けた。すぐにやめられる、と心から思っていた。合法だしやめる必要がない、とも思っていた。

 しかしいつしか、時間もお金もドラッグ中心の生活になっていった。心身ともに苦しくなるが、この苦しみを消せるのはドラッグだけという無限ループ。もう何度もやめようと思い、薬物も用具も全部捨てた。でもやはり数日後には買いに行っていた。

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最終更新:8/27(火) 12:31
琉球新報

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