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日本精線、耐水素脆性ばね用ステンレス鋼線で特性大幅向上の新製品開発

8/26(月) 6:05配信

鉄鋼新聞

 ステンレス鋼線のトップメーカー、日本精線(本社・大阪市中央区、社長・新貝元氏)はこのほど、耐水素脆性ばね用ステンレス鋼線の新製品「HYBREM―S(ハイブレムエス)」を開発した。水素ステーション向けなどへの拡販を目指す。
 「ハイブレムS」は、2009年に開発した「ハイブレム」に比べ、強度を向上させる効果がある炭素および窒素の成分バランスをさらに最適化し、Ni当量(Niと同等の効果を表すオーステナイト生成元素について、その効果を指数によって表したもの)を高めても強度低下およびばね特性が低下することなく、耐水素脆化特性を飛躍的に向上させた。「ハイブレムS」の加工は従来の「ハイブレム」と変わらず、枚方工場(大阪府枚方市)で生産。「ハイブレムS」は水素ステーションにおける安全装置といったバルブの弁ばねなどに使用される。
 昨今の水素利用の拡大に伴い、水素ステーションにおいては燃料電池自動車の航続距離を延長させるため、充填圧力の高圧化が進んでいる。また、高圧に圧縮された水素を短時間で充填する際に、車載容器内の温度上昇を防止する必要があり、圧縮ガスを冷却するための冷却装置(プレクーラー)が装備されている。プレクール温度はマイナス40℃であり、この温度域では水素脆化が起きやすい。そのため、さらなる特性の改善が必要となり、従来の「ハイブレム」を、高圧下、かつ低温でも高い耐水素脆化特性を示す「ハイブレムS」を開発した。
 同社は今後、ユーザーや公的機関による耐久性評価を実施し、さらに認知度を向上させるとともに受注化を図り、さらなる水素社会の発展に貢献していく方針。

最終更新:8/26(月) 6:05
鉄鋼新聞

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