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「日本が南北和解を妨害したと認識」「以前からGSOMIAには不満」…”安全保障”ですれ違う日本と韓国の論理、文在寅大統領はどこへ向かう?

8/26(月) 10:00配信

AbemaTIMES

 日本と韓国が軍事機密を共有するために結んだGSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)について、韓国大統領府は22日、これを更新せずに破棄することを発表した。

【画像】GSOMIA破棄、韓国側の言い分は?

 翌23日に開かれた韓国大統領府の会見では、日本を痛烈に批判する言葉も飛び出した。

 金鉉宗(キム・ヒョンジョン)国家安保室第2次長は「数回にわたって実務協議を提案したが、日本はこれに一切応じなかった。大統領の8月15日・光復節慶祝辞でも我々は日本に対話の手を差し伸べたし、それにも増して慶祝辞発表の前にこうした内容を日本側に伝えもしたのだが、日本側は何らの反応も示さず、“ありがたい“との言及さえなかった。日本の対応は単なる“拒否“を超え、韓国の“国家的自尊心“までも傷付けるほどの無視で一貫し、外交的欠礼を犯した」と発言している。

 今回の問題について、同日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、北海道大学の鈴木一人教授、恵泉女学園大学の李泳采教授、そして元経産官僚の宇佐美典也氏などと議論した。

■「日本が南北和解を妨害するような攻撃をしたと認識」「もともとGSOMIAに不満があった」

 李氏はまず、「日本が政治問題を経済問題につなげ、韓国が経済問題を安全保障問題につなげてしまったことで、どちらも損する構造をつくってしまった。歴史問題は歴史問題として論じるべきだった」とした上で、韓国側の主張について、次のように説明した。

 「6月30日に金正恩委員長、トランプ大統領、文大統領が板門店に立り、南北が和解して米朝国交正常化まで行くのではないか、という雰囲気になった。しかし日本政府はその直後に韓国をホワイトリストから外し、輸出を厳格化すると発表した。もちろん韓国の管理体制に問題があったのかもしれないが、日本とはこれまで15年、貿易を続けてきているし、今年1月にはヨーロッパにも認められている。それなのにG20でも日韓会談できず、ほとんど説明もないままに発表されてしまった。そもそも日本とは98年に日韓パートナーシップを結び、協力してここまで経済的に成長してきた。そういう平等な関係だと感じていたのに、“安全保障上、信頼できない“という論理で韓国を“格下げ“したことで、韓国としては国際的なメンツを潰された。韓国としては心を開いて日本側の言い分を聞こうという時に南北和解を妨害するような攻撃をされたと認識し、頑なになってしまったということだ」。

 その上でGSOMIA破棄の判断に関しては「“安全保障上信頼できないと言いながら機密情報を共有したいというのは矛盾している“、ということだ。もともと韓国ではGSOMIAに対して不満があった。2012年には李明博大統領が秘密裏に閣議決定したが反発されて取りやめたし、2016年、朴槿恵大統領が弾劾される1週間前に閣議決定もないまま成立させたもの。今回も、なぜ歴史問題が解決していない日本と情報共有し続けるのかという国民の反発が大統領府の動きを狭めたと思う。だから“やりたくてやったわけではない“ということだし、“延長を終了した“という言い方もしている。つまり交渉の余地があるということだし、文大統領も8月15日の演説でトーンダウンし“対話をしたい“と言いって特使も送った。不買運動が1か月も続き、若者を含めたくさんの不満がある中で、何とか日本と協議をしたい努力していると思う。それなのに河野外相からは21日の日韓外相会談でも何のメッセージも無かった。23日の会見では“実利“よりも“名分“が先にきている。これはGSOMIAが大切なものであるとも知りながらも、“実利“よりも“名分“を選択せざるを得なかったということだ」との考えを示した。

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最終更新:8/26(月) 10:00
AbemaTIMES

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