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大人も子供も魅了の北京「アトム展」 科学技術の倫理と進歩を考える機会に

8/26(月) 17:05配信

東方新報

【東方新報】日本のアニメ『鉄腕アトム(Astro Boy)』の中国初上映から40周年を記念する特別展「鉄腕アトムAI最初の幻想―手塚治虫(Osamu Tezuka)特別展」が、北京市の嘉徳芸術センター(Guardian Art Center)で開催中だ。文革直後の中国で日本ブームを引き起こすきっかけの一つとなったアニメ『鉄腕アトム』への憧憬と、人工知能(AI)と暮らす遠くない未来を重ねた時空を超えたSF展示で、大人から子供まで世代を超えて来場者を魅了している。

 会場では『鉄腕アトム』や『火の鳥(Phoenix)』、『ブッダ(Buddha)』など手塚作品の原画および複製画130点のほか、セルロイド製のアニメ原画や、原作者で漫画の神様と呼ばれた手塚治虫自身のポートレートなどが展示されている。また、創作プロセスを追体験できるような、アニメの制作プロセスの解説コーナーも人気だ。

 『鉄腕アトム』は中国初の輸入アニメとして1980年から1981年にかけて中国・中央電視台(CCTV)で放送された。79年に公開された高倉健(Ken Takakura)さん主演の日本映画『君よ、憤怒の河を渉れ』に続き、当時の中国に日本ブームを起こすきっかけとなった。会場には子供時代に見たアトムを懐かしむ中年から、現代の日本アニメに親しむその子供、孫世代までの幅広い層の来場者が展示に見入っていた。

 嘉徳芸術センター(Guardian Art Center)の寇勤(Kou Qin)社長は「アトムは中国のあらゆる年齢層に影響を与えたアニメ。手塚先生は数十年前に、すでに今のAI社会を私たちに見せてくれていました。展示を通じて、科学技術の倫理と実現すべき未来についてともに考えてほしい」と語り、世界各国がAI開発でしのぎを削る中、アトムを生み出した手塚治虫のAIや科学の進歩に対する思想を感じ取り、その意義を考える契機にしてほしいとの期待を寄せている。展示は8月28日まで。(c)東方新報/AFPBB News

※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。

最終更新:8/26(月) 17:05
東方新報

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