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一橋大学・准教授のヘイトスピーチ。在日コリアン大学院生の訴えに国立市長の回答は

8/27(火) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「差別は大したことじゃない」と子どもたちに伝えるのか

今回、梁さんが人権救済の申し立てをしたのは、国立市が2019年4月1日から施行した「国立市人権を尊重し多様性を認め合う平和なまちづくり基本条例」に基づくものだ。

同条例は人種や国籍、性別などさまざまな差別を禁止し、「不当な差別の解消を始めとする人権救済のために必要な措置を講ずる」としている。そして必要に応じて「国立市人権・平和のまちづくり審議会において調査及び審議を行う」と規定する。

梁さんは8月1日に要望書を国立市の永見理夫市長と、市の国立市人権・平和のまちづくり審議会宛てに提出。26日に永見市長らと話し合った。梁さんは言う。

「市長が審議会に諮問して、審議会が調査し、それを踏まえて市から一橋大学に何らかの働きかけを行って欲しかったのですが、条例の『基本方針』がまだ定まっていないため、諮問は難しいという回答でした。
それでは何にもならない。率直に言って失望しましたし、裏切られた気持ちでした。
夏休み明けのこの時期は、子どもの自殺が増えます。しかも8月24日は4年前に一橋大学の学生がアウティング(性的指向や性自認について本人の意思に反して他者が公表すること)により自死した日です。市のゼロ回答は『差別は大したことじゃない』というメッセージになってしまうと訴えました」(梁さん)

その結果、上記の内容が記された回答書を、市長はその場で回収。国立市として何ができるか考えていくために、再度話し合いの場を設けることになったという。

2017年8月、アメリカ東部バージニア州のシャーロッツビルで白人至上主義団体の集会に抗議していたデモ隊に、団体側の男性が自動車で突入し、1人が死亡、19人が負傷する事件が起きた。その際、バージニア州のテリー・マコーリフ知事(当時)は白人至上主義者に対して「我々のメッセージは単純で簡単だ。『帰れ』。この偉大な州はお前たちを歓迎しない。恥を知れ」と強い言葉で非難した(BBC、2017年08月13日)。

「(国立市の)市長は准教授の発言にショックを受けた、私個人を攻撃する文脈で、朝鮮人全体を差別する発言だという趣旨のことを話していました。

私は国立市長にもテリー・マコーリフ前知事のような対応をして欲しいんです。日本にはこうした発想も前例も無いですが、今回の条例で一歩踏み込んでくれることを期待します」(梁さん)

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最終更新:8/28(水) 16:31
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