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大船渡・佐々木 コミュニケーション能力も怪物

8/27(火) 16:40配信

東スポWeb

「第29回WBSC U18ベースボールワールドカップ」(30日開幕、韓国・機張)へ向けた壮行試合が26日、神宮球場で行われ、高校日本代表は大学日本代表を相手に5―5で引き分けた。高校日本代表の先発・佐々木朗希(大船渡=3年)は1回を無安打無失点2奪三振で三者凡退。“令和の怪物”の好投もあり格上の大学生相手に幸先の良いスタートを切ったが、その裏では佐々木の意外なコミュ力に驚がくの声が上がった。

 初回の立ち上がり、初球152キロの直球で先頭打者を左飛に打ち取ると、後続を2者連続三振。最速156キロ、大学生相手にわずか12球で1イニングを片づけた圧巻の投球に、怪物見たさに集まった2万8436人の大観衆からは大きな歓声が上がった。

「一球一球に対する声援がすごく力になりました。大勢の観客のなかで楽しみながら投げることができた」と佐々木。156キロについては「出たことはいいことだと思いますが、しっかりコントロールできればもっといいと思う。初対決はピッチャーのほうが有利。満足することなくやっていきたい」と感情を表に出すことなく淡々と話した。

 取材では口数が少なく、マスコミ泣かせの佐々木だが、ナインの前で見せる素顔は別人だ。この日、佐々木の後を次ぐ2番手で登板した興南・宮城(3年)は「代表合宿のとき、自分は一人だけ一本早い便で帰る予定だったんです。ライングループをつくるという話があったので、早めに誰かに入れてもらわないとと思って、まず佐々木と連絡先を交換した。案の定、みんなが佐々木とラインを交換したので、すんなりとグループに入ることができました」と4月に行われた代表合宿でのひとコマを振り返る。佐々木が代表ナインの“ハブ拠点”となったことで、ライングループの作成があっという間に成功。合宿の狙いである交流が、スムーズにいったというわけだ。

 また、昨年下級生で唯一代表を経験した星稜・奥川(3年)が甲子園決勝まで勝ち進み、遅れてチームに合流。その間、中心になってナインをまとめていた佐々木は奥川が到着するやいなや質問攻めにし、一気にチームに溶け込ませた。あるナインは「物静かというか、おとなしいキャラだと思っていたので、あそこまでアグレッシブなやつとは意外でした」と目を丸くする。

 驚きのエピソードはそれだけではない。合宿初日、佐々木が男をあげる出来事が起こった。「支給されたベルトのサイズが合わず、ボランティアで来ていた大学野球部の美人学生が佐々木くんのベルトをはさみで切ってあげたんですが、それをきっかけに仲良くなったのかずっと2人で話していた。年上の大学生にも積極的に絡みにいく佐々木くんはナインから尊敬のまなざしでしたよ」(侍ジャパン関係者)。岩手人のシャイで朴訥なイメージとはかけ離れたコミュニケーション能力の高さに、周囲も「あいつ、意外とやるな…」とすっかり心酔している。

「今まで背負ったことのない日の丸に重いものを感じます。日の丸を背負っている以上は自分の持てるものを出し切って、世界一を狙いたい」と話した佐々木。悲願の世界一に向け、格上の大学生を翻弄する快投だけでなく、急造チームをまとめる右腕の求心力にも注目だ。

最終更新:8/27(火) 16:46
東スポWeb

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