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小籔千豊「あちらはミシュランの三つ星、コヤソニは地元の居酒屋」

8/27(火) 18:00配信

Lmaga.jp

「商品価値はゼロやった。でも、めっちゃカチンときたから、いつかやったるねんと」。今ではおなじみとなった、吉本新喜劇座長・小籔千豊が主宰する音楽フェス『KOYABU SONIC(通称:コヤソニ)』。冒頭のセリフは、小籔が起ち上げ時を振りかえって語った言葉だ。音楽とお笑いを融合したフェスとして2008年に産声をあげ、2014年に一旦終了するも、2017年に復活。大阪ではすっかり夏フェスの定番となった『コヤソニ』について、主宰の小籔に話を訊いた。

【写真】笑福亭鶴瓶、AKB48も駆けつけた2014年の「コヤソニ」

「あちらはミシュランの三つ星、僕は地元の居酒屋」(小籔千豊)

──今年で10回目を迎える『コヤソニ』ですが、そもそもは小籔さんがレイザーラモンと組んでた音楽ユニット・ビッグポルノのイベントが発端ですよね。

そうです。新喜劇の下っ端のとき、ビッグポルノのイベントをやりたい、Tシャツを作りたいって言ったら、社員さんは「やったらええやん」って感じで。権利は吉本がもつのに、売れへんかったらお前らが損するだけや、みたいに言われて、めっちゃカチンときて。えらいナメとんなと。だったら、このビッグポルノで1000人以上集めたるねんと。で、『サマソニ』はムリやったけど、『コヤソニ』をやろうかと。当時は新喜劇でもセリフはないし、バイトで生活してる3人やったんですけど、めっちゃ頑張りましたね。

──それが今では、関西の音楽フェスとしてすっかり定着しました。

ほんま、ありがたいことです。2008年に第1回をやることができて、あのときの悔しい思いにはリベンジできたんですけど、スチャダラパーのBOSEさんらに「また、やりや」と言っていただいて。今では街歩いてたら「新喜劇、観てます」じゃなくて、「コヤソニ行きました」って声かけてもらえるようになって。僕の体感ですけど、喜んでいただけてるなと。それは僕の手柄じゃなくて、ミュージシャン、芸人、スタッフのみなさんのおかげですけど。

──通常、音楽フェスではヘッドライナーをはじめとするラインアップに注目が集まりがちなんですけど、『コヤソニ』はそこに重きを置いてないように思えます。小籔さんが、フェス全体の雰囲気を作り上げているというか。

そりゃレッチリ呼べるんやったらブッキングしますよ(笑)。だけど、資金力もコネクションもないので到底ムリ。よその大型フェスは高いチケット代を納得させるようなラインアップですけど、僕らはそれを真似したいわけじゃない。あちらはミシュランの三つ星、僕は地元の居酒屋。安いのにウマい店を目指してます。たまに、Perfumeさんや、きゃりーぱみゅぱみゅさんといった高級食材が入ってきてますけど、それも正規ルートじゃなくて、人との繋がりから仕入れていて。

──店主の目がすべて届く範囲で、運営したいと。

そうですね。全員にご挨拶したいので、演奏後にお礼の意味も込めて、ステージに絡みに行きたいんですよね。ほんまは4つくらいステージを作った方が儲かると思うんですけど、そうなるとこっちのステージに出たら、あっちのステージに失礼やなって。今回で言うたら、Perfumeさんのステージの裏に、今別府直之と爆乳三姉妹を出したら、客が1万人、0人、0人ってなるわけで。吉本の後輩たちも平等にオファーしてますので、そんな悲しいことが起きないようにステージはひとつにしてます。

「フェスに行ったことない奴が作ったら、こうなった」(小籔千豊)

──それはブッキングに関してもですか?

そうです。僕自身が出てもらいたいアーティストにオファーします。今年出ていただく日向坂46さんも、世間的には唐突感があるかもしれないですけど、東京で『HINABINGO!』(日本テレビ)って番組を一緒にやってるんですよ。あとは僕がバンドを始めてから勉強のためにYouTubeばっかり観てるんですけど、そこで「めっちゃスゴい!」と思ったバンドに声かけたりして。ライブに行きたいけど、仕事でムリ。じゃあ、『コヤソニ』に来てもらおう、って感じで。僕が観たいアーティストばかり集めたソニックです。

──今となっては、主催者の顔がもっともよく見えるフェスとも言えます。

やっぱり、そこをはっきりさせないと、大きなプロジェクトはうまいこといかないと思っていて。僕がやりたいと言ってやってることなので、責任は全部僕です。どこまで責任がとれるかわからないですけど、僕がそう言わなあかんなと。なんとなく付けた変な名前の『コヤブソニック』ですが、今となっては責任の所在がはっきりするんでよかったかなと。

──そして、『コヤソニ』といえば、音楽とお笑いの融合です。出演アーティストの転換中に芸人が登場する、という「繋ぎ」のレベルじゃなくて、もはや同列で楽しめるという。

これはたまたまです。初めてやったとき、僕はフェスに行ったことなかったから、フェスがどんなんか分からん。イベントと言ったらMCが必要。で、友だちにおもろい奴いっぱいおるねんから、ネタもやってもらうでしょ。ぐらいに思ってたら、スチャダラさんが「これ、めっちゃ新しいぞ!」って。「芸人が転換をつなぐフェスなんて見たことない」って。「そうなんですか? 転換中、お客さんは退屈ちゃいますの?」って聞いたら、よそのフェスはそうやと。フェスに行ったことない奴が作ったら、こうなったという(笑)。

──今年のラインアップも超豪華です。『コヤソニ』といえばの池乃めだか師匠をはじめ、中川家、麒麟、ロバート、笑い飯、ダイアン、とろサーモン、千鳥、霜降り明星ら、人気芸人がこぞって出演します。

芸人の目利きに関しては、そのへんの店より自信はありますから。ただ、安いギャラで売れっ子たちに申し訳ないと思ってるんですけど、アーティストが芸人を観て喜んでくれてるんですよ。スチャダラさんも言うてました、「中川家、ヤバイな」って(笑)。みなさん、テレビで観てるでしょうけど、ぜひ中川家を生で観てもらいたいです。いっこ上の先輩なんですけど、生・中川家はえぐいですから(笑)。

最終更新:8/27(火) 18:00
Lmaga.jp

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