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今夏の北京、青空戻る…7月のPM2.5濃度 観測史上最低を記録

9/1(日) 11:15配信

東方新報

【東方新報】今夏、中国・北京は過去になく青空に恵まれた。北京市生態環境局によると、今年7月の大気中のPM2.5平均濃度は1立方メートル当たり37マイクログラムで、前年同期比15.9%減となり、観測史上最低を記録。全月を通して12日、空気重汚染のない夏空を実現した。

 北京では1~7月、PM2.5の累計濃度は1立方メートル当たり45マイクログラムで、前年同期比13.5%減、大気優良日は累計で125日、空気重汚染日は3日で、前年同期比で5日減少した。北京市各区で7月のPM2.5濃度は1立方メートル当たり28~42マイクログラムで、密雲区(Miyun)、延慶区(Yanqing)、懐柔区(Huairou)は濃度が比較的低く、通州区(Tongzhou)、西城区(Xicheng)、東城区(Dongcheng)は比較的高かった。

 こうした北京の大気状況の改善の背景には、市当局の奮闘がある。北京市では7月以降、大型トラックやバス、環境衛生業の大型ディーゼル車などについて、2023年に全国的に導入される排ガス規制基準「国家第6ステージ自動車排ガスB基準」(通称国6B、米ティア3に相当)を前倒しで実施。また、バスやタクシー、新たに増加した大型ディーゼル車など1万6000台のディーゼル車について、オンラインによる遠隔監視プラットフォームに組み込み、その排気についてトレーサビリティー監視を開始した。さらに国家第3ステージ排ガス基準(国3=ユーロ3に相当)レベルのディーゼルトラック2万8500台を淘汰した。

 中国の自動車排ガス規制は2001年から導入され、現在は第5ステージの「国5」基準が実施されている。国6は、それよりも窒素酸化物(NOx)の排出を50%削減するという厳しい基準。「国6」は2段階に分けて、「国6A」(国5より一酸化炭素を30%削減)が2020年7月までに、「国6B」が2023年7月までに全国に適用される。

 また、粉じん汚染コントロールも強化された。1~7月に北京市に降った粉じん量の平均は1平方キロ当たり7.0トンで、前年同期比23.9%減となった。342社の一般製造業と汚染企業の市内から移転させた。燕山石化(Sinopec Yanshan Petrochemical)の設備の改良工事や運用停止が進められたほか、北京市の飲食店2500店に対し排気浄化設備の設置や改造が実施された。7月末まで、北京市の公共道路上で大型ディーゼル車延べ152万2000台に対して抜き打ち検査を行い、基準違反車13万9000台を摘発。粉じんや汚染物のまき散らしなど違法行為をしていた工事現場など1万6671件を摘発した。これは前年同期比で61.8%増だった。

 夏季汚染の特徴である、揮発性有機化合物(VOC)放出の取り締まりも強化した。印刷所や医薬・農薬企業など延べ501社に対して検査を行い、環境衛生関連法に違反する37件について、258万2000元(約3800万円)の罰金を徴収した。

 こうした取り組みの結果、今夏の北京の大気は比較的良好だった。だが、来る冬は暖房の多用などで再び大気汚染がぶり返すこともある。北京市の青空のための闘いに終わりはない。(c)東方新報/AFPBB New

※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。

最終更新:9/1(日) 11:15
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