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藤ヶ谷太輔が愛に翻弄される冷酷なプレイボーイ『ドン・ジュアン』に

9/2(月) 14:40配信

チケットぴあ

男も女も魅了する希代のプレイボーイ。TBS赤坂ACTシアターで9月18日(水)まで上演されているミュージカル『ドン・ジュアン』でこの難役に挑戦しているのは、初ミュージカルとなるKis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔だ。

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舞台はスペイン。荒野にあらわれる人たちが語る、誰もがその魅力に囚われるドン・ジュアン。フラメンコの調べに乗せて、口々に彼について語られる。藤ヶ谷が共演者を「ミュージカルの百戦錬磨の方々なので」と言うように、どっしりと重く、情熱的なスペインの風を吹かせる歌とダンス。それぞれが魅力を放つ登場人物達が惹かれるドン・ジュアンとは……? 待望と、こんなに期待させていいの?という少しの不安が高まる。

その不安を打ち破るように、登場したドン・ジュアンはじっくりたぐり寄せるように観客を惹きつけていく。なめらかなしぐさから滲む色気。細身の身体から出る太い声が、やり場のない苛立ちを地鳴りのように響かせる。そして、歌は叫びのようにぐっと惹き付ける。藤ヶ谷は「J-POPと歌い方が違うので苦労している」そうだが、率直に生への思いを表現する。

女を抱いては捨てる冷酷な男。けれど藤ヶ谷本人は「女性を乱雑に扱えなかった」と振り返る。「でもやらないと相手の女性もリアクションがとれないから」と、周囲と相談しながら役を作ってきた。

身勝手なドン・ジュアンの一方、同世代の男性達の誠実な生き方が対比する。ミュージカル経験の豊富なふたり……上口耕平の幅広いダンスと伸びやかな歌声、平間壮一の身体能力と安定し力強い歌が、ミュージカル初挑戦の藤ヶ谷のエネルギー溢れる個性をより立たせる。3人それぞれの“愛”の貫き方が違うのも面白い。また、ドン・ジュアンをめぐる女達……蓮佛美沙子、恒松祐里、春野寿美礼らも、確かな歌唱力と異なる個性でさまざまな愛を表現する。

そして物語を強く率いていく亡霊役の吉野圭吾。その“愛の呪い”により、ドン・ジュアンは愛に翻弄されていく……。

愛は誰かを愛しく思い、幸せに満たされるだけではない。嫉妬、不安、憎しみ、独占欲、許しなどいろんな感情が絡み合う。今まで知らなかった感情を知っていくドン・ジュアン。愛とはいったい何なのか。さまざまな愛が交差するなか、身勝手に生きてきた彼なりの、愛への答えとは……。本作は同じく生田大和演出で宝塚歌劇団でも上演されているが、さらに脚色も加わり本カンパニーならではの舞台となり、愛と生き方を問いかける。

取材/河野桃子

最終更新:9/2(月) 16:11
チケットぴあ

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