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スパイス市場でチューブタイプが成長 生鮮野菜の代替需要が増加

9/6(金) 13:40配信

日本食糧新聞

スパイスを取り巻く環境は全体として好調に推移しているといえる。家庭用と業務・加工用に共通するのは、コショウなど主要スパイスの原料価格安定と「しび辛」や薫製など新たな動きによる裾野の拡大だ。家庭用はチューブタイプに大きな動きが見られる。大容量タイプの充実に加え、エスビー食品の「きざみ青じそ」やハウス食品の「焦がしにんにく」などバラエティー化が進み、市場は活性化している。今後、懸念されるのは中国産ガーリックの動向だ。生鮮品が栽培面積減や台風の影響などで現地価格は急騰気配だ。今後、日本向けのガーリックフレークへの影響が懸念される。

シーズニングや洋風も好調

家庭用スパイスの6月までの1年間を見ると、市場全体は前年比3.1%増と、引き続き拡大傾向にある。各種スパイスが全体として好調だが、特に今後の伸びが期待できるのがチューブタイプだ。チューブ市場は同5.0%増と伸長。この分野はショウガやニンニクなどで生鮮野菜の代替としての需要が近年増加し成長している。

特に大容量タイプはショウガ、ニンニクともに大きく伸長している。2月にはハウス食品がショウガ、ニンニク、わさび、からしの4品で大容量タイプに参入。新たなプレイヤーが加わったことで、大容量タイプの市場は今後もさらなる拡大が見込まれる。

他のスパイス類の6月までの1年間を見ると、洋風スパイスが同3.8%増、テーブルコショウなどの単品スパイス類は同0.3%減、ラー油などの液体スパイスは同3.4%増となった。また、シーズニングスパイスは同5.5%増、シーズニングソルト類は同7.0%増とシーズニング関連は引き続き市場が拡大している。

シーズニングスパイスは好調を持続し、野菜類を使用した副菜系のメニューと肉類向けの商品が現在も上位の人気となっている。

エスビー食品は冬場が旬の野菜を活用したシーズニングスパイスとして、今回「SPICE&HERBシーズニング」に「カクテキ」を追加。旬を意識した新たなシーズニングスパイスの投入で市場のさらなる拡大を狙う。ハウス食品はカレーパウダー調味料の「味付カレーパウダー バーモントカレー味〈甘口〉」を2月から発売。当初計画の2倍以上を売上げ、新たな領域の開拓に成功しつつある。

ラー油などの液体スパイスでは、以前大ブームとなった「食べるラー油」関連が復気配だ。この分野の最近は桃屋、エスビー食品ともに数字を伸ばし、今後の伸びが期待される。瓶のスパイスではしび辛ブームで花椒(ホアジャオ)やサンショウが好調に推移している。外食や中食などで人気を集めている「しび辛」の流れは着実に家庭に浸透しつつある。

家庭用スパイス市場は、チューブ類など全体として好調な推移を続けている。シーズニングスパイスの成長に加え、瓶類を主体とする洋風スパイスも着実に成長を続けている。チューブタイプでは2月に大容量タイプを発売したハウス食品がその計画を大幅に上方修正。8月には「つぶ入り マスタード 大容量」を追加している。さらにチューブ市場ではエスビー食品の「きざみ青じそ」や「きざみねぎ塩」などでヒット商品を生み出している。

ハウス食品も「わささんしょう」や「麻辣醤」を投入し、今夏には「焦がしにんにく」を発売。これまで主力を担ってきたわさびやからし、ショウガ、ニンニクに加え、新たな種類の商品が続々と投入され市場は活性化している。好調が続く家庭用スパイス市場では、特にチューブタイプの今後の成長は注目されるところだ。

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最終更新:9/6(金) 13:40
日本食糧新聞

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