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韓国国防長官、日本に向けて「朝鮮半島周辺で安保対立を助長する気がかりな動き」

9/6(金) 12:17配信

ハンギョレ新聞

ソウル安保対話の開会挨拶で「自国の利益追求競争が深刻化」 ホワイト国からの排除など、対立を煽る日本に向けたかのように 李洛淵首相、朝米実務対話の早急な再開を希望 デトラニ教授「金正恩、核兵器を放棄する戦略的選択」 エイブラムス在韓米軍司令官が米国首席代表として初参加

 チョン・ギョンドゥ国防部長官は5日、「自国の利益を優先的に追求するための競争がいつになく深刻化している」とし、「最近、朝鮮半島周辺では隣国との安保対立を助長して自国の利益を追求しようとする気がかりな動きも起きている」と指摘した。韓国をホワイト国(戦略物資輸出審査優遇国家、グループA)から排除するなど、韓日の対立を煽る日本の動きに狙いを定めたものとみられる。

 チョン長官は同日、ソウルロッテホテルで開かれた「2019ソウル安保対話(SDD)」の開会挨拶でこのように明らかにし、文在寅(ムン・ジェイン)政権に入って実現された南北首脳会談と朝米首脳会談、南北米首脳会合、9・19軍事合意などを取り上げ、「大韓民国は北朝鮮の非核化と朝鮮半島の恒久的平和定着に向けた大胆な旅をはじめた」と強調した。さらに「1950年の朝鮮戦争以後、70年あまりの間続いてきた南北の軍事的対決と緊張の歳月を、一昼夜で克服することはできない」とし、「最近、北朝鮮が短距離弾道ミサイルなどを発射し朝鮮半島の緊張を高めるなど、依然として我々の前には多くの難関が置かれている」と付け加えた。

 チョン長官は「私たちは忍耐心を持って慎重に相互信頼を築くために努力を惜しまない」と述べつつ、安保戦略は「力を通じた平和」だと強調した。彼は「強い力があれば平和を守ることができ、平和を作ることができる」とし、「わが軍は国家と国民を守るための強力な国防力で政府の努力を支える」と語った。

 今年で8回目を迎えたソウル安保対話は、アジア太平洋地域の多国間安保協力と朝鮮半島の平和定着方案を論議する国防次官級の多国間協議体だ。今回は「共に作る平和、挑戦とビジョン」をテーマに6日まで開かれる。4つの本会議と3つの特別セッションに、約50カ国と5つの国際機関から来た国防管理、専門家らが参加する。今回の会議には、ロバート・エイブラムス在韓米軍司令官兼韓米連合軍司令官が米国首席代表の資格で参加した。米国はこの行事に毎年国防部次官補や在韓米軍副指令官などを代表に送ってきた。在韓米軍司令官が出席したのは今回が初めてだ。文在寅政府の韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了宣言に米国務省と国防総省が強い遺憾と失望を表示したため、米国の出欠に一時関心が集まりもした。

 エイブラムス司令官はこの日、開会式の前後にチョン長官とパク・ハンギ合同参謀議長、チェ・ビョンヒョク韓米連合軍司令部副司令官など、韓国軍首脳部と会って挨拶を交わした。開会式が終わった後には、チョン長官らと手をつないで記念撮影をした。しかし、戦時作戦統制権(戦作権)返還後の国連軍司令部を通じた韓国軍の指揮権をめぐる論争など、最近浮き彫りになった問題に関する記者たちの質問には「どのような質問も受けない」とし、回答を避けた。

 李洛淵(イ・ナギョン)首相はこの日、開幕式の祝辞で「朝鮮半島の平和を拡散させ恒久的に定着させることは、朝米間の非核化交渉の影響を受けるだろう」とし、朝米間の実務対話が早めに再開されることを望むと明らかにした。李首相は「南北と米国は昨年から北朝鮮の非核化へと進む道を探すために努力している」としてlこのように語り、「はっきりとした成果を上げてはいないが、南北と米国はその道を探るための対話の軌道を維持している」と強調した。李首相はさらに「韓国は世界的な冷戦解体以降の多国間安保協力体制に参加し、他方では朝鮮半島の冷戦を解体しなければならない二つのことを同時に進めている」とし、「韓国のそのような努力を国際社会が理解し、協力してくださるよう要請する」と明らかにした。

 この日、「朝鮮半島平和プロセスと国際協力」をテーマに開かれた本会議に出席したジョセフ・デトラニ米国ミズーリ州立大学教授は「私が見るには、金正恩国務委員長は米国、韓国、国際社会と正常な関係をつくるために核兵器を放棄する戦略的選択をした」と評価した。6カ国協議で米国次席代表を務めたデトラニ教授は、発題文を通じて「金正恩は経済発展に集中し、2400万人の北朝鮮住民の生活を改善することを望んでいる」とし、このように指摘した。

 彼はさらに「金正恩は核兵器および核施設廃棄に進む前に安全保証を必要としている」とし、「北朝鮮が完全かつ検証可能な非核化を実施する用意ができているという前提のもとに、行動対行動の原則に従い、関係正常化、平和条約の締結、制裁解除などを引き出すことは十分可能だ」と述べた。デトラニ教授は「北朝鮮が非核化に同意するというのは、すべての核兵器と施設を完全に検証可能な方式で廃棄し、検証団による未申告の核施設の疑いがある地域の訪問を許可することを意味し、北朝鮮もこれを理解している」とし、「その対価として、北朝鮮は米国との関係正常化、朝鮮戦争を終わらせる平和条約の締結、すべての制裁の解除を望んでいる」と主張した。彼は「このような目標に同意し、その目標を実現するためのロードマップを準備し、次期(米朝首脳)会談でトランプ大統領と金正恩がこれを追認するのが理想的なシナリオ」だとし、「我々が今後進んでいくために、文在寅大統領はトランプ大統領と緊密に協力しなければならない」と強調した。

 日本の防衛相を務めた森本敏・拓殖大学総長は発題文で「北朝鮮の核施設や核兵器倉庫を単純に凍結するという妥協案に同意できない」とし、「終戦宣言、連絡事務所の設置、北朝鮮に対する経済支援といった問題を調整して処理するために、平和プロセスに対する多国的枠組みが構築されるならば、日本はその枠組みに参加して必要な支援を提供する心構えはある」と明らかにした。森本総長は「平和プロセスに向けて米国、韓国、日本は緊密にお互い協力しなければならない」とし、「米韓同盟、日米同盟がさらに緊密にならなければならず、韓国と日本も安定した未来に向けてより緊密に協力し、お互いを支持すべきだろう」と強調した。

ユ・ガンムン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:9/6(金) 12:17
ハンギョレ新聞

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