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京急衝突事故 事故前に職員と運転手やりとりあった

9/6(金) 19:57配信

日刊スポーツ

横浜市神奈川区の京急線踏切で下りの快特電車とトラックが衝突した事故で、京急電鉄職員2人が事故前、左折を試みていたトラック運転手の切り返し作業を手伝うなどやりとりがあったことが6日、分かった。その後、トラックは右折しようとして踏切に進入。

【図解】京急衝突脱線事故の現場の状況

職員は非常ボタンを押しており、それ以前に踏切内の障害物検知装置も危険信号を通知していた。京急電鉄は6日京急川崎~横浜間を上下線とも運休とした。7日昼ごろの運転再開を目指す。

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京急によると、死亡した本橋道雄運転手(67)は当初、踏切側への右折ではなく、左折を試みており、休憩中にたまたま踏切付近を通りかかった京急の運転士(44)と車掌(24)が「左折を試みるための後方確認」を依頼されたという。

運転手は何度か左折を試みた後、断念。職員2人はその場を去ろうとした。その後、運転手は4分近く、踏切側への右折を繰り返し試みていた。途中で遮断機が下りてきたため、2回は遮断機の手前で停車。3度目に遮断機が上がった際、トラックは右折して踏切内に進入することができたが、途中で遮断機が下り始め、荷台部分にかかってしまった。立ち去ろうとしていた職員2人は急いで非常ボタンを押したが、その後、衝突事故が起きた。

京急によると、踏切は、遮断機が下がった後で踏切内に高さ30センチ以上の障害物があると異常を検知する。事故では、職員2人が非常ボタンを押す以前に、装置は踏切内に入っていたトラックを検知。踏切から10メートル、130メートル、340メートル手前の位置にある信号機が異常を知らせる赤の点滅に変わっていた。信号の点滅は事故の40~35秒前に始まっていたという。

京急では赤点滅の信号を見たら非常ブレーキを操作することになっている。事故では、運転士がブレーキを操作したことは分かっているが、どの時点で操作したかは「警察の捜査中でお答えできない」(京急)。非常ブレーキはレバーを前に押すだけの簡単なもので、広報は「操作に手間取ったとは考えられない」としている。踏切から340メートル手前に設置された信号が見える600メートル手前で非常ブレーキを操作すれば踏切手前で電車は止まるというが、事故は起きた。

JR各社などは、踏切に異常を感知すると、自動的に近づく電車にブレーキがかかる自動列車停止装置(ATS)を導入している。京急では「火災現場や橋の上などで停止しないように、ATSはあえて導入していない」(京急)といい、緊急時は運転士が手動で停止することになっている。

本橋運転手の勤務先「金子流通サービス」(千葉県香取市)によると、横浜市から成田市まで果物を運ぶ途中だった。神奈川県警は勤務先を家宅捜索。現場に居合わせた京急職員2人からも事情を聴く方針。

最終更新:9/6(金) 23:28
日刊スポーツ

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