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【北海道から伝えたい】我が家取り戻したい 液状化の被災地 願いは“あすも一歩 元の姿に“

9/7(土) 10:05配信

北海道ニュースUHB

 9月6日で1年を迎えた北海道胆振東部地震では、震源から約60キロ離れた札幌市の住宅街で液状化現象が起き、甚大な被害が出ました。

 住み慣れた我が家を離れた家族、住み続けて傾きを直した家族…。幾度となく決断に迫られながらも、一歩ずつ前に進む住民の1年間を追いました。

変わり果てた町並み

 札幌市清田区の里塚地区。北海道胆振東部地震による液状化被害からの復旧工事と住宅の解体作業が進んでいます。

 「以前は解体に取り掛かるまで時間がかかっていたけど最近はスピードが一気に進みました。(里塚に)戻ってきた人は変わり具合にびっくりするんじゃないか」と話すのは、パトロールを続ける今北秀樹さんです。

 北海道で初めて震度7を観測した胆振東部地震。

 大規模な土砂崩れなどで44人が死亡する甚大な被害を出しましたが、住民を不安に陥れたのは、震源から約60キロ離れた札幌市清田区の里塚地区で液状化現象が起きていたことでした。

 ブラックアウトにより不安な一夜を過ごした住民が朝になって目の当たりにしたのは、変わり果てたマチの姿…。

 液状化現象で141軒の住宅が被害を受けたこの地区。地震後、約1000人のコミュニティから去る住民が相次ぎました。

止まらない傾き 「みなし仮設」への引っ越しを決断

 住民を悩ませたのは、進行する地面の空洞化や止まらない家の傾きでした。

 23年前、家族3人でマイホームに移り住んだ中川抄子さん(59)。地震の2年前に700万円をかけてリフォームした家が被害にあいました。

 「2年ですよ…まさか」「最初はトイレの扉がバタンと閉まる。今は閉まらなくなってる。斜めに傾きが変わってるのだと思うんです」

 2018年11月、雪が積もり始めた頃にも地面は動き続けていました。家の周りにできた亀裂は、2か月で10センチから50センチにも広がり、中川さんも「みなし仮設」への引っ越しを決断しました。

 道路だけ直しても解決しない状況を考え、札幌市は宅地を含めた地盤改良工事を決めました。道路には杭をうち、宅地には特殊な液体を注入して強固な地盤を作る計画です。

 冬の間も中川さんの家の傾きは進んでいました。2019年4月、業者の測定でもその事実を突きつけられます。

 業者:「16センチ以上 下がってます」
 中川さん:「16センチ?」
 業者:「そうですね、風呂場からこっちにかけて」
 中川さん:「そんなに下がっているんだ…そうなんだ…」

 「里塚に戻りたい」。中川さんは約510万円をかけ、自費で傾きを直す決断をしました。

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最終更新:9/27(金) 10:12
北海道ニュースUHB

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