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最終日はUKYOのクレダー優勝 ザッカンティが首位を守り個人総合優勝、NIPPOが全賞制覇

9/9(月) 8:00配信

Cyclist

 北海道北部と東部を舞台に開催されたステージレース「ツール・ド・北海道2019」(UCIアジアツアー2.2)は9月8日、最終となる第3ステージが行われ、上り基調のゴールスプリントを制したレイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)がステージ優勝を飾った。個人総合成績ではフィリッポ・ザッカンティ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)が首位を守って総合優勝を飾った。

6人の逃げが形成
 今大会のトリを飾る第3ステージは、大雪山系を反時計回りで一周するようなコース設定がされた。北見市の北見温水プール前をスタートし、当麻町のとうまスポーツランドにフィニッシュする182kmのコースは、中盤までに2つのホットスポット(中間スプリントポイント)が設定され、その後は標高857mの2級山岳・北見峠を越えてフィニッシュを迎えるというレイアウト。山岳賞争いに関してはジョアン・ボウ(スペイン、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)の獲得が濃厚なため、ボーナスタイムでの個人総合ジャンプアップや、ステージ優勝を狙うチームが積極的な動きを見せることが予想された。

 北見温水プール前をスタートしたレースは、パレードを経てリアルスタートが切られると早速、激しいアタックの打ち合いに。各チームの思惑が複雑に入り乱れたこともあって決定的な逃げは形成されず、ハイペースのままで序盤の20kmは進んでいった。

 20kmを過ぎると、ようやく6人の逃げ集団が形成され、メイン集団もこの逃げを容認したため、レースは一旦落ち着きを見せた。
 逃げ集団の6人は以下の通り。
サルバドール・グアルディオラ(スペイン、キナンサイクリングチーム)
フランシスコ・マンセボ(スペイン、マトリックスパワータグ)
ドリュー・モレ(オーストラリア、トレンガヌINC.TSGサイクリングチーム)
岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
フアンホセ・ロバト(スペイン、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)
サミュエル・ボードマン(アメリカ、ワイルドライフジェネレーションプロサイクリング)

 メイン集団に対して1分30秒程度のリードを奪った逃げ集団は、そのまま52.3km地点に設定された1回目のホットスポットを岡、ロバト、グアルディオラの順に通過し、それぞれ3秒、2秒、1秒のボーナスタイムを獲得した。
NIPPOが盤石のレースコントロール
 その後、協調体制が取れなくなった逃げ集団はほどなくして集団に吸収されて一旦はひとつの集団になったが、逃げ集団にいたマンセボが再びアタックを仕掛けて単独で先行すると、木村圭佑(シマノレーシングチーム)とジェイ・ダットン(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル)の2人が反応して追走。さらに増田成幸(宇都宮ブリッツェン)も加わった3人が先行するマンセボに合流し、4人の逃げ集団が形成された。一方のメイン集団はリーダーチームのNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネがコントロールを開始。タイム差を最大でも2分程度に保ちながらレースを進めていった。

 4人の逃げ集団は80.9km地点に設定された2回目のホットスポットを木村、マンセボ、増田の順で通過し、この日唯一のカテゴリー山岳である北見峠に入った。北見峠に入るとマンセボと増田が作るペースに耐え切れずにダットンがドロップし、逃げ集団は3人に。3人のまま下りに入った逃げ集団は、メイン集団に45秒ほどにまで縮められたタイム差を1分30秒ほどにまで広げて逃げ続けるが、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネがコントロールするメイン集団も少しずつペースを上げて追走を本格化。その間に逃げ集団からは木村がドロップし、逃げはマンセボと増田の2人になった。

 開幕前に優勝候補に数えられていた2人は逃げ切り勝利を狙ってその後も逃げ続けたが、残り20kmを切ったところでメイン集団がキャッチ。終盤でひとつになった集団にその後大きな動きはなく、勝負は大集団でのゴールスプリントに持ち込まれることになった。

ポイント賞、山岳賞、チーム総合もNIPPOが獲得
 残り1kmを切ると、各チームともにアシスト陣がエーススプリンターを好位置で発射しようと位置取り争いが激化させながら、最終コーナーをクリアしておよそ800mのホームストレートへ。残り500mを切る辺りからは各チームのエーススプリンターが上りスプリント勝負を繰り広げる。その中から最も伸びを見せたクレダーが僅差の争いを制して先着し、ステージ優勝を飾った。

 リーダージャージを着るフィリッポ・ザッカンティ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)は、先頭から5秒遅れとはなったが危なげなく集団内でゴールし、2位のサミュエル・クローム(オーストラリア、チームUKYO)の追い上げを24秒差でかわして個人総合優勝が確定。第1ステージ終了時から着用した名誉あるグリーンジャージを最後まで守り抜いた。

 ポイント賞は、この日にホットスポットと2位フィニッシュで23ポイントを加算したロバトが前日の10位から一気に順位を上げてポイントリーダーの証であるブルージャージを奪取。山岳賞は第1ステージで2回の1級山岳1位通過を含め23ポイントを獲得したボウが、最終日までレッドジャージを死守。また、チーム総合でもNIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネは初日から首位を守り、該当する選手がいないU26総合以外の賞すべてを制する完全制覇を達成。今大会、唯一のUCIプロコンチネンタルチームの実力を見せた結果となった。

「ツール・ド・北海道2019」公式ウェブサイト
ツール・ド・北海道第3ステージ(182km)結果
1 レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO)4時間9分59秒
2 フアンホセ・ロバト(スペイン、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) +0秒
3 草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)
4 岡篤志(宇都宮ブリッツェン)
5 孫崎大樹(チーム ブリヂストンサイクリング)
6 黒枝咲哉(シマノレーシング)
7 サミュエル・クローム(オーストラリア、チームUKYO)
8 小橋勇利(北海道地域選抜)
9 ヌル・アミル・ファクルディン・マズキ(マレーシア、トレンガヌINC.TSGサイクリングチーム)
10 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)

個人総合
1 フィリッポ・ザッカンティ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) 12時間37分34秒
2 サミュエル・クローム(オーストラリア、チームUKYO) +24秒
3 ヌル・アミル・ファクルディン・マズキ(マレーシア、トレンガヌ.INC・TSGサイクリングチーム) +26秒
5 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) +30秒
5 山本元喜(キナンサイクリングチーム) +30秒
6 徳田優(チーム ブリヂストンサイクリング) +35秒
7 小出樹(京都産業大学)
8 ジョアン・ボウ(スペイン、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) +53秒
9 スティーヴン・バセット(アメリカ、ワイルドライフジェネレーションプロサイクリング) +1分30秒
10 フアンホセ・ロバト(スペイン、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) +1分35秒

ポイント賞
1 フアンホセ・ロバト(スペイン、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) 37pts
2 レイモンド・クレダー(オランダ、チームUKYO) 33pts
3 サミュエル・クローム(オーストラリア、チームUKYO) 29pts

山岳賞
1 ジョアン・ボウ(スペイン、NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ) 23pts
2 山本元喜(キナンサイクリングチーム) 19pts
3 石橋学(チーム ブリヂストンサイクリング) 17pts

チーム総合
1 NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ 37時間55分28秒
2 チームUKYO +1分10秒
3 キナンサイクリングチーム +1分34秒

最終更新:9/9(月) 8:00
Cyclist

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