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日本鋳鉄管が操業効率化。製造拠点間で連携、ダクタイル鋳鉄管拡販

9/9(月) 6:03配信

鉄鋼新聞

 日本鋳鉄管(社長・日下修一氏)は、工場の操業体制効率化、製造拠点間の連携に注力して生産、収益基盤を強化する。また、独自開発した非開削水道管工事現場用の推力伝達バンド「オセール」を活用して、主力製品であるダクタイル鋳鉄管を拡販。パートナーシップ契約を締結して取り扱う米フラクタ(FRACTA)社のAI(人口知能)・機械学習を用いた水道管路劣化診断技術を生かして水道管路の更新需要を喚起していく。
 工場では、稼働状況を考慮した最適の体制として隔日操業を実施。また、久喜工場(埼玉県久喜市)と高崎工場(群馬県佐波郡玉村町)の効率的な連携体制の構築にも注力する。
 「オセール」は、新設の「さや管」内に耐震型ダクタイル鉄管を挿入していく非開削パイプインパイプ工法で、作業負荷を大幅軽減できる推力伝達バンド。組み立てが不要で、ボルト1本の締め付けだけで鉄管に冶具の装着作業が可能。今年7月から正式に販売を開始しており、すでに川崎市の配水管布設替工事現場での採用が決まっている。
 販売開始以降、問い合わせも多くなっている。今後は鉄道や幹線道路の交差点、河川横断など開削工事が困難な場所の管路設置工事などのニーズを捕捉していく。
 フラクタ社(本社・米国カルフォルニア州、加藤崇CEO)の水道管路劣化診断技術では、AI技術を活用して地中にある水道管の劣化具合を掘削することなく地表から正確に評価する。ダクタイル鋳鉄管の埋設年だけでなく、周囲の土壌のpH濃度による腐食度、幹線道路下などの振動による影響など、約100種類の周辺環境データから分析する。配管の破損や漏水の危険箇所から優先的に工事計画を立てることができるため、自治体や水道局は限られた工事予算で最適な管路の更新工事を行うことができる。
 日本鋳鉄管は昨年9月にフラクタ社とパートナーシップ契約を締結した。現在、神奈川県川崎市で同市上下水道局の水道管路情報と各種データの分析を行っており、年末ごろまでに解析を進めて日本版アルゴリズムを構築。有効性を検証して国内での適用準備が完了次第、ダクタイル鋳鉄管の拡販ツールとして同技術を活用していく。
 同社は前期、販売価格の是正や在庫・設備の評価見直し、人員削減など大規模なリストラを敢行。今期はV字回復を目指すべく、主力のダクタイル鋳鉄管のさらなる収益体制強化を図っている。今通期で売上高129億4千万円、経常利益2億2千万円を見込む。

最終更新:9/9(月) 6:03
鉄鋼新聞

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