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メニューのない一軒家そば屋の店主が「天職」と出会えた理由

9/9(月) 19:30配信

テレ東プラス

新宿からほど近い中野坂上は、山手通りと青梅街道が交差し、大型のビルが建ち並びます。しかし、1本通りを入れば、そこには閑静な住宅街が。今回紹介する「ら すとらあだ」は、そんな住宅街にあるお店です。

「ら すとらあだ」は、そば通のみならず、おいしいもの好きが通う名店です。予約困難と言われる同店にお邪魔して、そのこだわりを探ってみたいと思います!

住宅街の1軒家にそば通たちが通うワケ

今回は住所を頼りに店に向かいました。その場所にたどり着くと、目の前にあったのはごく普通の一軒家。看板は出ておらず、シャッターもしまっています。唯一、そこが「ら すとらあだ」であることを示すのは、てんとう虫が描かれた小さな明かりのみ。明かりの下にはごく普通のドアがあり、ここから店内に入ります。

この店を切り盛りするのは、日比谷吉弘さん。そば教室に通ったことをきっかけに、27歳でそばの道に入り、いくつかの店で働いた後、ここを構えて8年目。ずっと、石臼で手挽きしたそば粉で、手打ちのそばをふるまい続けています。

メニューはなく、その日限りのおまかせのみという、ちょっと変わったそば屋。亀有「吟八亭 やざ和」、芝「案山子」、神田「眠庵」など、数々のそばの名店で経験を積んできた日比谷さんですが、そのスタイルはどの店とも違うのだそう。

「働かせていただいた店はどこも、私が今でも客として行きたいお店なんです。その店と同じものを作りたい、何かを真似したいというのではなくて、単純にアルバイトでお金を稼ぎに行っていた感じ。でも、働いて仕事を見させていただいて、自分がやるべきこと、やらなくていいことを見極めることができました」

数々の名店で働きながらも、真似をするのではなく、独自の解釈でそばを追求する日比谷さん。そばを食べ歩いている人が、ここにしかないそばを求めて通いつめる理由が見えてきましたね。

日比谷さんが作る「ら すとらあだ」のおまかせでは、旬の料理を8皿ほど楽しんだ後、5~7種類のそばが出てきます。その日の仕入れの状況や天候によって、料理やそばの内容は違いますが、後半にそばが出てくるところは同じ。なぜ、そのような形なのでしょうか。

「本音を言うと、先にそばを出したい気持ちもあります。ですが、お客様がくる時間はバラバラなことがあり、その都度、そばを用意すると時間がかかって、スムーズに出せないんです。後半なら、お客様もだいたい揃っていますし、一斉にいい状態でそばが出せますから」

石臼による手挽き、手打ちのそばは時間がかかり、数を用意するには相当な労力が必要になります。そのわりに満足の行く数は出せず、採算も取れない。そこで試行錯誤していくうちに、今のスタイルに辿り着いたのだそうです。

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最終更新:9/9(月) 19:30
テレ東プラス

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